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●二次減速比の変更とスピードヒーラーの装着

【11.08.07】


Speedo Healer本体。ちょうどZippoのライターと同じぐらいの大きさですね

 ってな訳で、このところ少しだけバイクに対するモチベーションが上昇気味ということで、姑息なハイスロリターンズに引き続き、二次減速比を少しだけショート(低速・加速寄り)に変更に着手することに。

 しかし、油冷機とは違って、今時のバイクのスピードメーターは、フロントタイヤではなくスプロケットから取り出されている関係で、二次減速比を変更すると速度計に狂いが生じてしまいます。購入時にざっと考察した通り、現状のR750K4のスピードメーターは実速度との誤差がそれほどなさそうでしたので、ここからあまりに大きく狂ってしまうのもなんだかなぁ…って感じだったんですが、Speedo Healerなるパーツを装着すれば、かなり簡単にメーターの指示値を更正(校正)出来るらしいので、思い切って今回装着してみることにしました。考察当時とは違い、今は手元にiPhoneがある=GPSを利用した速度計測アプリを使えますので、計算上だけでなく、GPSでの実測値とスピードメーターの指示値の違いも簡単に検証できる環境になったってのも、今回の二次減速比変更の大きな後押しとなりました。

 ということで、早速サクサクと作業を進めていきますが、SpeedoHealerはA/Bと2つのバンクに補正係数を記憶できるらしいので、

  1. 現状のノーマルのまま、iPhoneアプリでノーマル速度計の誤差を把握し、補正係数をメモしておく
  2. SpeedoHealerを装着し、補正係数をAバンクに登録
  3. フロントスプロケットを17→16に換装
  4. 1で求めた補正係数から、更にスプロケ変更分を補正した値を求め、Bバンクに入力
  5. 再度iPhoneアプリで誤差を実測し、スピードメーターの最終表示値を調整(若干甘目の表示に調整)
ってなステップで作業を行うことにします。

 ま、何はともあれ、Speedohealerの装着から早速始めます。

 これが届いたSpeedoHealerのスズキ用セット。昔装着したGIProの時はずいぶん豪華な化粧箱に入ってましたが、今回は用品屋さんの棚に吊るされてても不思議じゃないようなパッケージングです(笑)

 本体は共通で、接続用ハーネスが車種別に用意されてるみたいですね。

 商品には日本語訳された取扱説明書が同梱されてますが、英語の説明書も十分平易な英語で書かれているのでそれほど困ることはない気もします。

 公式サイトに載っている、有志が作成した車種別装着例を参考に、接続するカプラを探します。R550K4の場合は、タンクを上げてリアサスのアッパーマウントの前方にありました。

 カプラの爪を外すのに少し苦労しましたが、SpeedoHealerのハーネスのカプラをよく観察すれば、持ちあげるべき爪はすぐに分かりますので、力技に頼らず、落ち着いて外してください。

 本体はかなり小さいので、設置位置の自由度はかなりありますが、最高速度表示用スイッチケーブルの長さに限りがありますので、今回はフロントシートの下、ヒューズボックス横にコロンっと置いてあるだけです。

 私の場合は、ETCユニットがECUユニットの後ろに押し込んであるのでかなり窮屈なんですが、ETCをリアシート側に入れているなら、ECUの後ろのスペースに設置するのがいいのかもしれません。

 最高速度表示用スイッチはGIProの表示部にハーネステープでグルグル巻いて固定(笑)←かなりおざなりな設置方法ですけど、なんだか上手い固定方法が思い浮かばないスイッチ形状なんだよなぁ…


 っとまぁ、こんな感じで、電源確保の必要もなく、単にカプラーに割り込ませるだけですので、設置位置さえ決まればSpeedoHealerの設置自体は比較的サクサクと進みますので、続いて、SpeedoHealerに補正値を入力していきます。

 基本的には、実走での計測結果に基づいて補正値を決め、その後、補正値を微調整して表示値を決めるってステップが一番確実ですので、GPS速度計を起動したiPhoneをスピードメーターに貼り付け、エクセルで作表し、誤差の平均値を求めて、入力する補正値を決めました。

 で、インストール後の実走前のテスト動画がこちら。メンテスタンドでリアを浮かし、ギアを6速に入れて計測してます。



 っつ〜事で、SpeedoHealerの装着は無事すみましたので、続いて本来の目的である二次減速比の変更にとりかかります。

 二次減速比は、前後どちらのスプロケットでも変更できますが、今回は価格的にお手頃なフロントスプロケットの1丁落としと決定したのですが、フロントのスプロケット交換にはインパクトレンチが必須となりますので、この機会にアマゾンさんで12Vの電動インパクトレンチを手配してみました。

 アマゾンで手配したメルテック(meltec) ニューインパクトレンチ DC12V FT-09P ってインパクトレンチ。私が買ったときは\3,063円だったのですが…(泣

 商品の中身はこんな感じ。バイクではあまり使わないサイズのビットが3本入ってます(笑)充電タイプではなく、バイクのバッテリーから直接電源を取るので、私のような青空整備環境ではかなり使い勝手がいいです。

 使用時の様子。一応、使用時はエンジンを掛けてバッテリー上がりを防止せよと書いてありますが、今回はスプロケットのナットを緩める関係で、エンジンを停止したまま使用しました。五月蝿いってほどではないですが、動作時にはパシュン!パシュン!って打撃音がそれなりに響きます。

 緩めるべきナットはコイツです。対辺32mmのインパクトソケットが必要。この辺は油冷機時代から同じサイズですね。

 今回はX.A.Mってメーカーさんのスプロケットをチョイス。っていうか、特に指名買いしたわけでもなく、仕事帰りによった南海部品本店にこれしかおいてなかったってのが理由です(笑) 全然知らなかったんですが、Afamさんは会社を清算してしまったみたいで、その後をこのX.A.Mさんが引き継いでるんですね。っていうか、旧AfamJapan=現X.A.Mって感じ。

 新旧スプロケット比較。ノーマルの17から16に変更することで、同じ回転数での車速は16/17に落ちますが、駆動トルクは17/16倍になる計算です。二次減速比は比較的自由に設計できるのですが、スプロケットの大きさやチェーンのリンク数などの物理的制限を受けますので、商品選定前にはじっくり実車を観察したほうがいいです。

 あ、チェーンを緩めるだけではNGで、交換するにはリアタイヤを取り外さないと無理でした(泣)

 っとまぁ、こんな感じで、油まみれになりながらもスプロケット交換も無事に終了しましたので、再度実走の上、スピードメータの表示を微調整します。(計算値でも全く問題はないんですが、誤差ほぼゼロとしてしまうとタイヤの磨耗や空気圧変動、銘柄変更時にもセンシティブに反応しちゃって、メータ表示値<実測値となる可能性も排除できないため、若干甘目に表示するように調整しました。)

 そうそう、一応このサイトで掲載することを考えてiPhoneをmeterに貼り付けで走行してますが、普通にタンクバックのマップケースに仕舞っておき、走行中に純正メータと見比べるって方法でも微調整は簡単にできます。けど、よそ見運転の危険性もありますんで、環境が整ってるなら動画で撮影して、じっくりと補正値を計算するのが安全かと思います。GPSソフトの更新周期はかなりゆっくりですから、じっと眺めてると危ないですしね。



 ってな感じで、二次減速比の変更とスピードヒーラーの装着は無事終了。メーター誤差も補正され、最高速は犠牲になっちゃいましたが、低速域でのトルク不足も若干(?)解消され…てるとイイなぁ(笑)←本来の目的が違ってきている(汗

 けどまぁ、誤差の大きい計器ってのはあんまり好きじゃないですし、今後のタイヤ銘柄変更や、さらなる二次減速比変更時にも柔軟に対処出来る環境が整いましたので、個人的には大満足って感じです。

 あ、今回のパーツ代金は、皆様方からの広告収入を充てさせて頂きました。(感謝)


【追補】

 速度計の性能は、道路運送車両法で満たすべき基準が決められており、また、SpeedoHealerに同梱されている日本語の取扱説明書には、公道での使用不可の文言が赤文字で謳われておりますので、念の為に今回の改造が法的要件を満たしている(適法)であることを一応検証しておきます。

 近年、保安基準の速度計の項目(第46条)が改正され、平成19年以降に製造された車両の速度計の誤差が下図のように少し厳しくなりました。

 しかし、更に細目を追ってみると、保安基準では容認されている、実車速>メータ表示値となる速度計は事実上禁止されているようですので、タイヤ交換での表示の狂いなどを考慮し、近年の車両はかなり速度計の表示が甘めになっているようです。

 けどまぁ、私のR750K4は旧基準適用車ですので、ギリギリまでメータ表示を追い込んでも、(保安基準で決められている誤差内に収まってさえいれば)法的には全然問題ないんですが、自制の意味も込めて、実車速×1.03=速度計表示となるようにセットしてあります。

 平成19年以降に製造された車両のオーナーさんがSpeedoHealer装着を計画する際は、くれぐれもご注意くださいませ


【11.08.13】追記:

 ってなわけで、洗車のついでに、1mm厚のアルミ板をハサミで切り出し、バイスで曲げて新しいステーを作りました。

 とはいっても、今までのステー形状に、最高速メモリスイッチ用の飛び出しを付け足しただけなんですけどね(笑) 旧ステーを叩いて平板に戻し、新しいアルミ板に乗せてケガいて、切って、穴あけて、バイスで曲げて、色を塗ってのいつもの作業で、実作業は20分程度です。

 実際の車載状況ではこんな感じ。飛び出たステーにスイッチをハーネステープで巻いて固定してます。このスイッチを押すと、実走行時の最高速が純正メータ上に呼び出されて表示されるんですが、実際に速度パルスをメータに送って表示する関係上、呼び出し中にオドメータやトリップメータのカウントもどんどん増えていきます(汗 ま、あまり押すことのないスイッチなので、これでイイのかも。







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