【08.05.30】
ってことで、ユーザー車検の時に、「この車両のスピードメータは、フロントですか?リアですか?」なぁんて事を聞かれて、改めてリアからメーター計測をする車両に乗るのが初めてだという事に思い至った訳ですが…
昔の車両は、速度計の取り出しは殆どがフロントタイヤからだったように思うんですが、88のNSR250辺りから、リアスプロケットから取り出す車両も増えてきたように思います。それぞれの利点は様々ですが、
フロントタイヤからの取り出し:
利点:二次減速比の変更の影響を受けない
欠点:メーターギアの回転抵抗が大きい、ディスクローターの取り付けに制限が出る
リアスプロケットからの取り出し:
利点:回転抵抗が比較的小さい、同一速度でのセンサー回転数が増えるため、デジタル化する際の精度が上がる
欠点:二次減速比の変更の影響を受ける
って感じですかね。昔の車両はどちらからとろうが、律儀にメーターケーブルを回転させていた関係で、メーターケーブルの取り回しなども考慮してどちらの方式でいくかを決定していたようですが、最近は前輪計測・後輪計測を問わず、センサーでパルスに変換してデジタルメーターに送っているようです。メーターがハンドルマウントの車両はフロントホイールからとっている事が多いような気もしますが、選択の基準は良くわかりません(汗
で、前述のようにR750K4は後輪計測なんですけど、これだとリアのスプロケットの歯数を変更したりすると、メーターに誤差が出てしまいます。まぁ、当分その計画は無いんですが、備忘録的に目安となる物を作っておくのも無駄ではなかろうってことで、使い慣れないエクセルに数値を入れ、グラフ化してみる事にします。
計算前の目視では、4000rpm@6速の時に、デジタルメーターは85km/hを指しています。(高速道路での検証値)
手持ちのR750K4の発表資料やブリヂストンさんのサイトから、関連数値を引っ張りだしてエクセルに代入。いつものごとく、空気抵抗やスリップ係数は無視した、あくまで机上のグラフです。
一応、レブリミットはタコメーター上のレッドゾーンではなく、パワーチェック時の実回転から13800rpmとしました。けどまぁ、最近のECUですので、各ギアに応じてレブリミットは違っている可能性はあります。
で、上記をグラフ化するとこんな感じです。
計算上は300km/h近く出るのね…(汗 ってな話ではなく(笑、 時速85km時の6速での回転数は、計算上ほぼ4000rpmでして、これすなわち、R750K4にBT015(180/55サイズ)って組み合わせでは、スピードメーターの誤差はほぼゼロって事になります。
通常、市販車のメーターはかなり甘めに作られる事が多く、スピードメーターもタコメーターも、実際の数値よりも高い値を表示する事が多いのですが、この車両に関してはそんな事はないみたいですね… まぁ、計器としての性能は正確な程私は嬉しいんですけど、メーター指示値=実速度となると速度違反には気をつけないと…
【08.06.10】追補
GSX-R BBSにて教えて頂いたのですが、電気式スピードセンサーを採用しているスピードメーターの指示値を補正する装置が市販されているそうです。
ハンガリーのHealTech Electronicsって会社の製品みたいです。後輪計測車両のスプロケット交換などの二次減速比変更時だけでなく、前輪計測車両のタイヤ・ホイールサイズ変更時にもスマートに対応出来そうですね。Zippoライター程度の大きさみたいですし、装着場所に悩む事もあまりなさそうですので、スプロケット変更も気軽に出来そうな気がしますが、補正を行うにはGPSやらスピードガンなどで正確な速度を計測→補正ってな手順を踏む必要がある(大雑把でいいなら前述のような計算式から補正値を算出してセットすれば良い)ので、ちょっと手間かもしれません。けどまぁ、純正メーター+後付けメーターのように、メータ−を2つ並べるよりは全然便利かも。
純正メーターにサイクルメーター程度の自由度があれば一番なんですが、さすがにこれは無理でしょうし…
【11.08.07】追記
って事で、SpeedoHealerを導入してみました。→こちらからどうぞ。
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