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●ステアリングダンパーの交換

【08.05.24】


OHRINSのステアリングダンパー(68mm)
16段クリックで減衰力調整が可能だそうです。

 ってなわけで、なんだか整備よりも改造に力が入ってしまっているR750K4…(困 まぁ、比較的新しい車体でもあるので、メンテナンスしないといけない箇所が雨のあとのチェーンへの給脂位しか今のところ見つからないってのが一番の要因ではあるのですが…

 で、納車からかれこれ3回程このK4をライディングスクールで使ったんですが、街乗りではそれほど気にならなかったネガが少しずつ気になるようになってきました。その筆頭が、標準装着ステリングダンパーが原因と思われる、初期のハンドリングのダルさです。

 納車時の更新記録にも、

 >> 純正ステダンの弊害と、インジェクションによる全閉からの開け始めの唐突さ以外は何の不満もない

なぁんて事を書いてたりしますが、5月の雨のスクールで、右のUターンで初めてダートに飛び出すというイントラにあるまじき失態を演じてしまい(汗、これは早急に対応せにゃならんだろ…っとなった訳でございます。

 ドライと比較するとウェットではバイクをバンクさせる事が難しいので、どうしてもハンドルの舵角で曲がる必要があるんですが、このステアリングダンパーってのが付いていると、自分が思っているだけの舵角が付くのが2テンポぐらい遅れるんですよねぇ…

 私はフロントホイールの拭き掃除をするとき(ま、滅多にしないのですが(汗 )は、サイドスタンド駐車でエキパイの下にジャッキをあてがってフロントを上げるんですけれど、実はこのK4、その状態でフロントの自重でハンドルが全然動かないんですよ。これにはマジでびっくりしました。

 これまで所有してきたバイクは、同じ状態でフロントを上げると、ス〜っと左にハンドルがストッパーに当たるまで切れてたんですけど、このK4は、直進状態だけでなく、任意のハンドル切れ角でホイールを止める事が出来る程、ステダンが抵抗になっている様子…(汗

 本来、ダンパーってのは単なる減衰力発生機でして、「物を支える」事は出来ない(どんなにガチガチにダンパーを固めても、いずれは自重でハンドルは切れないとおかしい)んですけど、そこは理論と実際の違いとでも言いますか、サスペンションのフリクションロス同様、理論通りにはいかないのは世の常ですね。

もっとも単純なオイルダンパーの概念図

 黒いピースが落下する速度(ダンピングフォース)は、真ん中に開ける穴の大きさやオイルの粘度で調整出来ますが、速度の差はあれ、いずれ黒いピースは、自重で試験管の底まで落ちます。減衰力で物を支えることは出来ないってのはそういう意味です。ステアリングダンパーは、基本的に、この構造のダンパーを横置きしたものです。

 横置きの場合、ダンパー単品では自重による落下(減衰力の発生と同義)は起きませんが、ロッドをフロントフォークに、ボディーをフレームに連結することで、キャスターや、ステムのオフセット量に応じたタイヤを含めたフロントフォーク全体の重量がロッドのストローク方向に掛かります。原理的にはその重量でステアリングはストッパーまで切れなきゃおかしいんですが、そこは工業製品ですので、オイルシールを筆頭として、シリンダボディーとピストンの摺動抵抗など、理論通りには動かない原因は沢山あります。

 ちなみに、例に挙げた単純なオリフィス式のダンパーのダンピングフォースは速度の二乗に比例(ピストンの速度が2倍になれば、4倍の抵抗が自然に発生する)しますので、急な入力を吸収する事が目的のステアリングダンパーには比較的向いてますが、減衰力の立ち上がりが急速ですので、フロントフォークなどではギャップ通過時に「突っ張り感」などのネガが発生しがちです。この辺り、シムを利用したカートリッジ式に辿り着くまでに、実に様々な工夫で2/3乗型や比例型(速度が2倍になれば減衰も2倍になる)の減衰力を発生させる努力がおこなわれたりしてたんですが、これはまた別の話なので今回は割愛。

 で、経験上、自重でハンドルが切れない程ステアリングにダンピング(含む:摺動抵抗)が効いてると、直進時にユラユラと船のように蛇行するなどのネガティブな面が如実に出るので、これまでの私なら「こんな部品はさっさと取っ払おう」っとなるんですけれど、不思議な事に、このK4の場合、初期のハンドリングのダルさ以外は直進時のネガがどれだけ探しても…出ないんですよ(悩

 不思議と言えば不思議なんですが、ホイールを筆頭に、フロント周りの重量は油冷Rとは比べ物にならないほど軽量化されてますし、立ったキャスター角に対してトレールを稼ぐ為にフォークのオフセットは減っている→重量によってハンドルが切れるモーメントは減少していたりしますから、単に取っ払っちゃうのはなんだか少し不安だったりするんですよね。純正のステダンが減衰力可変なら一番ありがたいんですが…

 ってな訳で、減衰力を変えられるステアリングダンパーを色々物色してみたんですが、これがほんと、目が飛び出る位に高いんです(泣 もともとがドレスアップ目的じゃありませんので、出来るだけ安く調達する為にYahooさんのオークションでブランドなんぞ気にせずに物色しては入札を何度か繰り返してみたんですけど、いずれも予算オーバーであえなく撃沈。なかばあきらめてたんですけど、今回上手い具合に落札する事が出来ました。…とはいっても決して安くはなかったのですが(泣
 出品されていた商品の写真。

 本来'98-'01YZF-R1のオンタンク装着用キットみたいです。ロッド部がハンドルにどう繋がるのかは未だに謎ですが…(笑)

 このキットのダンパーのストロークは68mmですが、MAYUさんのサイトの情報で、流用が可能とあらかじめ分かっていたので、無駄に悩まず入札に参加出来てとても助かりました。

 私が使うのはボディーとクランプだけなので、他のステーは不要なんですが、車載カメラマウントの素材になりそうなので(笑、これで良かったのかも。

 ノーマルのステアリングダンパーと社外品では、ボディーから伸びるフレームへのブラケットのリーチが異なりますので、R750K4への装着にあたっては、ノーマルブレーキホースへの干渉(ハンドルを右に切るとブレーキホースを挟んでしまう)を避けるため、若干の工夫が必要です。

 アンダーブラケットからブレーキホースをクランプしている部品を一旦取り外します。

 現物を観察し、適当に採寸して新しいクランプを作る事にしました。

 クランプから伸びているホースガイドの針金はとりあえず無視です(汗 溶接じゃなく、供締め部品ならそのまま使えたのになぁ…

 いつも通り、1mm厚のアルミ板を切り出して穴をあけてバイスで挟んで曲げただけの簡単工作です。

 黒く塗る事も考えましたが、面倒くさいのでとりあえずこのままです(汗

 あ、クッションゴムで保護されているとはいえ、クランプ対象がブレーキホースですので、角やエッジなどは、撮影後にきちんと面取りしてあります。

 クランプを入れ替えるとこんな感じです。

 …やっぱ黒く塗った方がよかったかも(汗

 右一杯にハンドルを切って上から覗くとこんな感じです。

 これだけクリアランスがあれば、まず大丈夫かと。

 って感じで、下準備はOKとなりましたので、さっそく標準装備のステダンを取り外します。

 こちらがR750K4に標準で付いてるステダン。

 フォーク側のナットはセルフロックナットになってます。ピロボール部の蛇腹で見つけにくいですが、供回りをしないように上側のナットに12mmのスパナを掛けて、下のナットを緩めます。

 フレーム側は5mmのHEXでネジを緩めて取り外し。ピロボール部上下にオイルシールがありますので、脱落紛失に注意。

 重量は431g(ネジ、オイルシール除く)でした。
 こっちはオーリンズの重量計測風景。

 およそ50g程度の軽量化にはなるようです。
 オーリンズのクランプ位置を調整したところ。

 瓢箪みたいな断面の複筒式ですが、クランプされるのはピストンが入ってないサブの筒がメインとなっており、締め付けた際にピストンが入ったシリンダ側を圧縮して潰してしまうリスクを避けているようです。

 この辺りの設計は、流石だなぁっと素直に感心しました。
 標準のステダンとオーリンズでは、フォーク側ブラケットのピロボール部分の構造が少し違うので、取り付け段差を吸収する為に、高さ8mm程度のカラーが1つ必要になります。

 他車種向け製品の流用ですので、そんなカラーは同梱されてませんから、今回は手元にあった鉄製のカラーにつや消し黒をスプレーしたものを利用する事にしました。

 で、あとはオーリンズのステダンを取り付けるだけなんですが、せっかくですのでステダンを取っ払った状態で町内を一周してみました。その感想はといいますと、いやぁ…

 まず発進前の取り回しから明らかにハンドリングか軽いです。で、そのまま発進して最初の微速切り返しでいきなり顔中に笑顔が溢れる程、乗り心地は「超軽快」そのもの。なんというか、125ccクラスの2ストにでも乗っているような気がする位、フットワークが軽いです。天気も怪しかったので本当に一周しか出来ませんでしたが、これはこれでアリというか、やはりこのハンドリングが「正常なバイク」のそれだと思いました。

 ただ、大排気量車らしい乗り味は全くなくなりますし、骨折明けのまだまだ完調にはほど遠い今の私には、街乗りペースではともかく、少し速度が上がれば「怖い」と感じてしまうハンドリングである事も否定出来なかったりします。…やっぱ、バイクは乗らないとダメだな。

 けどまぁ、部品も手配してしまっている事ですし、外すというオプションはいつでも出来ますので(笑、今回は雨が降る前にさっさと組み付けてしまう事にしました。

 無事に装着完了の図。

 事前のリサーチ通り、干渉は何処にもありませんから、オーリンズ製に限らず、適切なストロークであれば、何処のメーカーさんのステダンも問題無く装着出来そうです。
 フレーム側、フォーク側、どちらにカラーを入れて高さを合わせようか結構迷いましたが、フレーム側に入れて装着するとステダンボディーの位置が下がる→オーリンズのボディーは前方にサブタンクがある→H7プロジェクタへのアクセスが結構厳しくなりそうだったので、今回はフォーク側にセットしました。

 一般的なステダンは単なる円筒形ですので、どちらで調節しても問題無いと思います。
 右一杯にハンドルを切った際のブレーキホースとのクリアランスはこんな感じです。

 ノーマルのままだとボディーとホースが確かに干渉してたでしょうね。
 上から見るとこんな感じです。

 欲を言えば、純正のように針金ガイドでホースをあと少しフレーム側に引き込みたいのですが、現状でも物理的干渉は一切ありあせんし、番線の加工は結構大変なので、当面はこのままかも。

 っとまぁ、事前の情報収集が功を奏し、特に何の問題もないまま換装は終了出来ましたが、あいにく天候が雨になってしまったので、オーリンズステダンを装着しての実走はまだやっておりません。ま、ステダン無しでも走っているので、おおよそのハンドリングは予想出来ますが…

 あ、そうそう、ショックテスタなんて持ってないので、あくまで手でストロークさせた感触での比較になりますが、純正ステダンの減衰はかなり強力で、オーリンズのステダンのクリック数でいうと、最強から6〜7クリック戻し程度の減衰があります。そりゃ自重でハンドルは切れんわな…(汗 

 尚、今回、オーリンスのステダンは最弱にセットしてあります。乗ってみての感想は、またおいおい追記予定です。

 おまけ:

 で、外した純正のステダンが余る訳ですが、遠い将来、これを利用して色々遊んでみようかなぁ…なぁんて思ってます。失敗しても純正品なら安価でオークションに流通してますしね。

 純正ステアリングダンパの改造・オーバーホールなどの記載があるサイト(備忘録)

【08.06.12】追記

 純正のステダンと違い、社外品のステダンの殆どはピロボール部がむき出し→雨に打たれると錆が出そうだったので、純正部品のダストシールを手配して装着してみました。

 純正ステダンのピロボール部に使われているオイルシール。こいつで上下からピロボールを挟み込み、グリスなどを保持します。

 単価は確か160円程度だったと思います。
 シール装着前のロッド側ピロボール。

 カウルがあるので直撃はまれなんですけど、サイドスタンドで駐車している時には雨に打たれますので、ピロ部が錆びたりグリスが流れそうですので、ボディー側同様、こちらにもダストシールを装着します。

 ピロボール自体は360°自由に回転しますが、固定時はそれほど極端に頭を振る事はない(それでもキャスター角などの関係で結構複雑な動きをします)ので、あまりにキツいシールだと動きを阻害しちゃうかも。

 そういう意味では、純正ステダンの蛇腹みたいなシールは良く出来てますね。

 作業後は手がグリスまみれになっちゃったので写真を撮るのを忘れました…(汗

 ダストシールの分だけ裏側のナットの掛りが短くなりますので、今までよりもちょっと長めのボルトに交換する必要がありましたが、特に問題なく交換は終了です。

 けどほんと、フロントのアンダーカバーやら、捲き上げ防止用のベロなどの脱着が比較的簡単なのでかなり助かってます。
 



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