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●サスペンションと車体バランス

【01.07.29】

 サスペンションと車体バランス

 むぅぅ。バイク関連話しを急に書きたくなってきたぞ。(笑)今回はずっと前に引き続き、サスペンションの話を。とはいっても、具体的なセッティングの話ではなく、サスの物理的な動きと、バイクの特性にまつわる話です。

 フロントフォーク、リアのスイングアーム、どちらもそうなのですが、バイクが直立している状態での力の係り具合と、バンクしている時の力の係り具合の差を、あなた、意識した事はありますか?

 毎度のことながらやっつけな図で申し訳ないのですが、上図はフロントフォークのストローク方向を示す概念図です。左側がバイクが直立している状態でギャップを越えた時と想像して下さい。一見、力の入力方向と、フォークの摺動方向は同じように思えますが、フロントフォークにはキャスター角がついている関係で、実際は右図のように、力の入力方向とサスの摺動方向は同じではなく、力の方向転換が行なわれます。

 つまり、サスのインナーとアウターの摺動部には常に同じ面圧がかかるのではなく、必ず面圧にはムラが発生します。機械部品ですから、面圧のばらつきは磨耗量の差となって、いわゆる「アタリ」の原因となります。ですので、オイル交換などでフォークをばらす場合、最初に組んであった方向に再度組み立てる(バラす前にマーキングしておく)のが肝要となります。ま、OHでブッシュまで交換するならそれほど気を使わなくてもいいと思いますけども。

 左図の赤色がいわゆるスライドブッシュで、突き上げに対して、赤色部分に一番面圧がかかる(コートが禿げる)のがお分かりいただけると思います。

 さらに、このフロントフォークおよび前輪は、赤色の三つ又とよばれる部品(ステムともいう)を通じて、ヘッドパイプにてフレームと結合されるわけですが、入力方向の変換が行なわれる以上、たとえフォークが同一部品であってもこの部分(ヘッドパイプ)の長さによっても変型具合(剛性)が変化する事は容易に想像がつく(テコの原理)と思います。旧車に最新型のフォークを取り付ける際の車体バランスとはこのようなバイクが持つ構造に帰因する場合が殆どで、その解決は容易ではありません。(フォークは三つ又さえワンオフで作ればどんなバイクにも付ける事は可能ですが、それを支えるヘッドパイプの長さや太さを変えるにはフレームの切り張りが必要です)

 さらにしつこく付け加えると、前述の2例はバイクが直立している状態の話ですが、バイクはバンクします。で、バンク中にギャップを乗り越えた時は、キャスターによる影響と同じような現象が左右方向にも発生する事にも上図から容易に気がつかれると思います。タイヤサイズに変更がないにも関わらずフォークピッチなどがメジャーモデルチェンジの時に設定し直される事も多いですが、これらの簡単なモデル図からも容易に想像出来るように、バイクはトータルバランスが重要ですので、一部のみ剛性を上げても、メリットも多い反面、ネガが出る危険性も大いに含んでいます。(更に細かくいえば、フォーク径やアクスル径、ステムパイプの径やステムベアリングの種類なども剛性に影響します)

 いわゆる「カスタム」でよく話題に登る、インナーチューブへの特種コーティングや高価なリプレイスフォーク(サス)に換装する事の目的は、単純な上下動でのフリクションロス低減目的も勿論ですが、こういった、入力/作動の方向転換を、いかにスムースに行うかこそ真価が問われる場面です。摺動抵抗とは言い換えれば減衰力のようなものですので、フォーク全体で発生する減衰力に占める摺動抵抗の割合を極限まで小さくし、減衰は極力ダンパーで効かせるようにするのが各種コーティングの目的です。摺動抵抗なんてクリック1つで調整できませんもんね。(笑)(昔、あるにはありましたが、今のオイルダンパに比べれば安定性から何から何まで劣るものでした)

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