先日のセッティング練習会での出来事。いつも一緒になるR1100Kに乗るMさんのバイクと乗り比べました。で、その時に気になったのが我がRのエンジンメカノイズ。カチャカチャ、ジャラジャラ、シャ〜〜〜ッ。(泣)
「1100とくらべると750はうるさい。」とは行き着けのSBS店長の談話。そりゃまぁレーシングエンジンだし、若干タペットクリアランスとかも広めの設計なのかも知れないけどさぁ… ←未確認。
この手のノイズは気になりだすと止まらないので、一旦はSBSに調整の相談をしたんですが、少し時間をくれとのこと。ちょうどシーズンインで納車整備で忙しいらしい。賑わってるのはいいことだ。
そこで自分でやってみようという事になった。
今までやったことがある整備といえばクラッチプレートの交換やキャブの着脱ぐらいしかないし、それもこのRでの経験ではない。かなり不安になりつつ一通り工具/消耗品を発注。タペットドライバは500円ぐらい、シックネスゲージは1200円ぐらいだったかな?
ネットも活用し、fumiさんのBBSでアドバイスを頂き、他の方の経験談を読み、そしてサービスマニュアルを熟読。私のRは欧州一般モデルなので数値をそのまま流用していいのかちょっと迷うが、とにかく開けてみて国内仕様のマニュアルからの偏差を見て決める事にした。
エンジンをかけてしまうとオイルがヘッドに廻ってしまうので、一晩寝かせたままの状態で駐輪上の隅のいつもの作業場にRを押す。アンダー/サイドカウル、タンクを取り去り、エアダクトを左右とも外す。ヘッドカバーに溜まっている細かいゴミを払い落とし、いよいよカバーを外しにかかる。カバーは8本+2本の計10本の固定ボルトと4本のユニオンボルトで止まっており、シリンダ背面のオイルラインを外し、プラハンで前方隅っこをコンコンと上に叩くとあっさり外れました。初めてご対面するカムシャフトにしばし見とれる。(笑)水冷と違ってヘッドカバー上はかなりスッキリしているので作業は想像していたよりも楽でした。1100と比べても背が低いからフレームとのクリアランスも広いし。
で、クランクを回すため、右のパルサーカバーも外す。サイドスタンドでの作業だったので心配していたオイルこぼれもなし。よしよし。
改めて作業手順を確認し、作業のしやすい排気側から現状のクリアランスを測定開始。カム山を垂直にするために19mmのレンチをかけて時計周りに回すんだけど、プラグを全部外してさえ結構重い手ごたえ。これが750ccなのかぁ〜〜って感想です。セルでカムを回す裏技も知ってたんですが、ヘッドへ回るオイルラインからオイルが出てきそうで実行せず。
計測結果は以下の通り。(事前にチェックシートは作っておきました)
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むぅぅぅ〜〜〜〜。あまり参考にならんな。(笑)そもそも、なんでこんなにバラバラなのかが良く分からない。90年型までは750も1100も1ロッカー2バルブで、1ロッカーの2つのタペットがずれている(排気4番、吸気2番が顕著)とシーソーみたいな動きになるんじゃないのかしら??弛みがないとするとアジャストスクリューが減るんだろうか?謎だ。
調整はアジャストスクリュー式なのでシムにくらべれば簡単なのですが、シックネスゲージを使いこなすのが難しい。手ごたえ....といえばいいのかな?挟んで動かす時の感覚を一生懸命覚えました。国内外の馬力差を考えて若干広めにとろうかと思った思ったのですが、結局クリアランスは国内マニュアルに倣い、排気側0.20mm、吸気側0.12mmで統一。ビシ!!っと揃えたつもりなんだけど、実態はかなり怪しいです。(笑)けど、開けた時よりは各気筒間のズレはないと思います。ロックナットの締め忘れをチェック後、再度クリアランスを計測。まぁ、こんなもんなんでしょ。
カバー接合面をしっかり脱脂し、指定個所に液体ガスケットを塗り、そろぉりとカバーを乗せます。あら、前後逆だった。(笑)なんとか正規位置に乗せ終わり、カバーガスケットの捻れなども確認。どうやらちゃんとのっかってるみたい。プラハンで優しく叩いてガスケットを馴染ませ、分解と逆の順序で組み立てます。
プラグを新品に交換し、タンクを装着。でイグニッションをONにしてセル1発。
『キュ....ブォン!!』
っと回ったエンジンからはいつもの聞き慣れたカチャカチャ音が… ちょっとはマシな感じがしますが、やっぱ、バイク屋が言うように750はこんなものなのかも知れませんね。(笑)けど、何が違うんだろ?? オイル添加剤で処理すればマシになるんだろうか>ノイズ
初めてだったのでかなり丁寧に作業したからかも知れませんが、かかった時間はたっぷり4時間。だけど、思っていたより手間自体はかからなかったので、これなら年に1回ぐらいの頻度でやってみようかな?って気になりました。作業そのものより、ゴミやほこり、髪の毛の落下を気にするのが疲れました。
注文していたガスケット類も全て再利用出来たので今回注文分は次回に繰り越しですな。
「油冷エンジンのネックはカムだ!!」
なんてことが油冷特集では毎回のように書かれています。
「不安を煽りすぎなんじゃないのぉ??」と正直思っていたのですが、開けてびっくり!。確かにカジってます。今回はカムは外さなかったのでロッカーのスリッパ面は確認出来なかったのですが、特に吸気側のカジリが顕著で、全気筒になんらかのカジリが入ってました。一番ひどかったのが4番の吸気側。サイドスタンド駐車ばかりなので始動時の負荷が大きい(オイルが始動時に切れやすい)のかなぁ…
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4番吸気側。表面を触ってもさほど凸凹してないんだけど、正常じゃないのは確か。3万キロ弱でこんな感じです。 |
4番排気側。雑誌ではこちらはあまり齧らないって書いてあったけどこっちも齧ってます。4番が一番ひどいのはクリアランスの不揃いが原因か? |
見なきゃよかったって気分と、見て良かったって気分が複雑に混じっています。(泣笑)カムかぁ… 高そうだな。
特にノイズが増えてきた訳でも無いのですが、前回の調整からかれこれ20000km弱も走行した事でしすし、サーキット走行も控えているので再びタペット調整を行ないました。
結論からいえば、ほとんどクリアランスは変わってませんでした。(笑)ま、2度目の作業ともなればそれなりにノウハウも身につくのか、作業開始から終了まで実質1時間程度で済みました。間にミリテックを注入したりしたのでカムのカジリも少しはマシになってるかと期待したんですが、何も変化無し。ま、そりゃそうだわな。(笑)
今回はプラグホール用のガスケットやヘッドカバー用のガスケットも新品を用意していたのですが、それほどへたってなかったのでポリメイトで艶を出して再利用です。…どんどん部品のストックがたまっていくなぁ(泣)←そして必要な時に見つけられなくなるんだな、これがまた、不思議と。(笑)
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