リアブレーキのリジッド化の関連作業になりますが、昨年のリアディスクローター交換以降、フィーリング自体は悪くないのですが、リアホイールのアクスルを締めてもキャリパがガタつく感じがするのが少し気になっていました。ま、フローティングマウントということもあるので、各部のクリアランスが若干大きめなのかも知れませんが、リジット化の為の採寸/位置決め作業にあわせて対処する事にしました。
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左図はリアのキャリパサポート辺りのパーツリストの図の抜粋です。 元がフローティングマウントですので、アクスルに対してキャリパを自由に回転させる必要がありますので、4番のキャリパーサポート内部には真鍮製と思われるブッシュ(兼グリス溜め)が挿入されており、その両側にオイルシールを圧入、スペーサーカラーを差し込んで、その中をアクスルが通るという、結構複雑な構造になっています。 アクスルを締めつけるると6番のカラー1と7番のカラー2は接触しますが、キャリパーサポートには締め付け力は掛かりませんので、結果、アクスルに対してキャリパーマウントはフリーに回転できる構造になっています。(回転の為にグリスが封入されています) アクスルに対してガタがでる原因はキャリパーサポートと6番のスペーサーカラーの間しか考えられないのですが、どちらの部品もかなり堅牢な造りですし、ホイールとともに回転/摺動するわけでもないので激しく磨耗する事は考えづらいので、5番のオイル(グリス)シールのリップの劣化にあたりを付け、パーツを頼みました。(リップはゴムなのでヘタる) 左図の通り、オイルシールが正常な場合はリップがキャリパマウントを支持しますが、リップがへたる(下段)とクリアランスが大きくなり過ぎ、矢印方向にガタが発生します。(首を振るって感じですかね)
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こちらが外した後のオイルシールです。かなりボロボロなのは外すのに手こずったからで、装着状態ではここまで酷く劣化していた訳ではありません。 手こずった原因は、このシールが単なるOリングではなく、ベースとなる鉄の円筒にゴムを溶着し、マウントに圧入する構造になっていたからです。 結局、取り外したキャリパーサポートをコンロで焼き、焼き嵌めの逆の要領で取り外しました。(その時の熱でボロボロになってます) 取付は刻印がある側を外側に向け、あて木をしてハンマーで圧入です。
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オイルシールの交換後、リアキャリパーのガタは殆ど無視できる程度まで減少し、タッチが一段と向上しました。いろんなサイトを見るとリアのブレーキパットの偏磨耗に悩まされているRオーナーは多いようですので、キャリパを揺すってガタついているようであれば一度このパーツを疑ってみるといいかも知れません。交換は結構手間ですけど、パーツ単価はかなり安かったと思います。
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