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●ボルトをねじ切った…

【07.03.21】


恥ずかしいのでこういう更新はしたくないんだけどなぁ…(泣

 ってことで、都合の悪い話は全てSilly Talkの方にこっそりと書いている訳ですが(汗、いつまでも内緒にはしておけないので…

 クラッチケーブルとハブダンパの交換を終え、ざっと掃除をしていたところ、クランクケース上部にかなりのオイルが漏れてることが発覚。最近の作業を思い出すと、年明けにオルタネータとセルモータを交換していることに思い当たります。子細に観察するとどうやらオルタネータの辺りから滲んでいる様子でしたので、「こりゃまた、ネジをしっかり締めるのを忘れたんだろうなぁ…」っと、普段は滅多に使わないTレンチ&12mmのボックスでググッ!と増し締めしたところ、スカッてな手応えとともにボルトが折れました…(泣

 ボルトの頭を舐めたりしたことは何度かありましたが、このGSX-Rの整備でボルトをねじ切ってしまうような作業ミスは初めてでして、しかもサイズがM8とそれなりに太い上、3本あるオルタネータ固定ボルトのうち、一番アクセスしづらいボルトをねじ切ってしまうという大失態に顔から火が出る程恥ずかしいというか、頭がパニックに…

 しかしまぁ、長年の経験で、「締めるときに折ったボルトは比較的抜けやすい」ということは分かってますし、残りの2本をしっかり締めておけば自走は可能みたいでしたので、じっくりと対処していくことにしました。この次の作業をミスると泥沼になってしまうことは自明ですしね(汗

 まずは現状の確認から。

 オイル漏れの原因はジェネレーター組み込み時のオイルシール噛みこみでした…

 タラレバを言っても仕方がないのですが、ガスケットなどからのオイル滲みを含め、増し締めする前に一度部品を外して接合面の状態を確認するべきでしたね。

 折れたのはコイツです。

 M8なんですけど、首下がかなり長いので、ねじ切ってしまう可能性は普通のボルトよりも高いんだよなぁ…←後の祭り

 通常、この手の長いボルトは、ねじ切ってしまう可能性を排除する意味もあって、ボルト&ナットのセットで使い、ナット側を締めるように設計するのが普通です。けど、このジェネレータの締結の場合、構造上ボルト&ナットは無理なんだよなぁ。

 ボルト側の破断面。中央部が少し凹んでいる=相手側が盛り上がってる筈なので、ほんの少しだけ救いがありそうな予感。
 ちょっと暗いですけど、ボルトの頭には7の刻印が…

 それなりのトルクを掛けるボルトって事なんですけど、まさかねじ切るとは…

 やっぱ、普段使い慣れない工具は手応えなんかが分かりづらいですね←後の祭りその2

 使い慣れたラチェット&エクステンションを選べよ…

 エンジン側の破断面。

 既にプライヤで掴み損なった跡が合わせ面に出来てますが、もう少し飛び出しててくれたらバイスプライヤで掴めるんですが…

 奥まった位置にあるので、現状確認にデジカメが大活躍してくれました。

 プライヤで掴む作戦は使えそうにないので、次なる作戦を練ります。

 一番オーソドックスな方法は残ったボルトにドリルで穴をあけ、そこにエキストラクタなるボルト引き抜き工具を打ち込む方法なんですけど、位置が位置だけにドリルが届きませんし、仮に届いたとしても相手はクランクケースですので、エキストラクタを打ち込むときにケースを割ってしまう可能性も排除出来ませんから、この作戦は却下。

 とすると、古の方法である、ポンチをネジ外周部の緩む方向に叩き込んで、少しずつ抜いていく方法が次の手としてはよさそうなのですが、いかんせん場所が狭く、キャブレターを外してもいい位置&いい角度で叩けそうにありません… これはかなり手詰まりだなぁ…

 とりあえず、以前のオルタネータからオイルシールを取り外し、切れてしまったシールと交換しオルタネータを仮組み。エンジンをかけても異音はしないし、オイル漏れも止まったので、とりあえずこの日は何もなかった事にする事にしました(汗) 頭に血が上った状態であれこれしても泥沼ですしね。


【07.03.25】

 ってことで、暫く頭を冷やしてあれこれと対策を練った結果、リューターで残ったボルトにマイナス溝を掘り、長手のマイナスドライバーでゆるめる事に決定。原理的には残ったボルトには何のテンションも掛かってない筈ですので、ドライバさえしっかり掛かればスルッと抜けてくる筈なんですけどねぇ…

 雨は午前中に上がったので、コーナンに必要な工具類を買い出しに行きます。

 単4電池2本で駆動するリューターと頭1mmのダイヤモンドビット5本セット。

 リューターが1280円、ビットが480円、アルカリ電池が4本で498円也。

 つまんない作業ミスで無駄な出費が…

 手持ちの三角ヤスリでガイドとなる溝を軽く掘ります。

 今から掘る溝は緩める方向に大きな力が掛かればそれでいいので、山がしっかり残っている部分を有効に使うよう溝を掘るんですが、作業スペースが狭くてかなり難しいです。

 溝をなぞるようにリューターのビットを当てていきます。

 焦っても仕方がないので、地道にゆっくりと作業。

 何となくそれらしくなってきた辺りでビットが3本、電池が1セット終わりました。

 この段階で一度ドライバをあてがって緩めようと試みましたが、なんかかなり固いし…(泣

 残りの電池とビットを使ってかなり掘り進みました。

 で、ドライバをしっかりあてがってグイッっと捻ろうとしたんですけど、ここで舐めると目も当てられないので、今日はここまで。

 ショックドライバ、もしくはインパクトドライバーを使うのが一番確実だろうなぁ…

 3時間も掛けて溝を掘ったのに結局今日もネジは抜けませんでした…(泣 この後、ハンマーで叩くショックドライバを買い出しに行ったのですが、ケースを割ってしまう(一応リブは立ってますが、なんせ相手はアルミですので…)可能性を考えるとエアもしくは電気インパクトの方が良さそうですし、そうしたツールを使うにはもう少し溝が深い方が良さそうなので、またもや電池とビットを買ってしまいました。

 次回の作業で抜けなければ、ケース単体にしてクラッチ側から穴を掘って外側に抜き出し、穴を埋め直すしかないだろうなぁ…(泣 ←他の2本だったら外側からまっすぐにドリルを当てられるのだが… ←後の祭りその3


【07.05.02】

 ってなわけで、作業そのものはかなり前に終わってたのですが、なんだかんだで更新がこんなに遅れてしまいました(汗

 結論から言えば、折れてしまったボルトを抜き取ることが出来ず(汗、ドリルでボルトに穴をあけて、一回り細いM6のボルトでジェネレータを締結しました。以下はその際の記録です。

 コーケンさんのショックドライバ。かなり精度がいいので、こいつでぶっ叩けばさすがに回るだろうと思ったのですが…
 エクステンションで延長してハンマーでガツン!っと一発かましたところ、結局マイナス溝が広がるだけで、ボルト本体はウンともスンとも…

 う〜ん、まさに泥沼(泣

 どうやらリューターで溝を切る作業時に雌ねじ側を痛めてしまい、残ボルトが噛み込んでいる様子です。

 実は作業前にはるばる中東よりメールをいただきまして、「残っているボルトに別のボルトを溶接しちゃう」って手法を教えていただいており、気持ちはかなりそちらに傾いていたのですが、作業場所である駐輪場での電源確保の難しさなどの絡みもあって断念。溝を切る作業前&設備が整ってれば、やっぱこの作業が一番確実だろうなぁ… 溶接、覚えたいものです。

 ボルト2本留めのまま乗り続けてもいいのですが、ジェネレーターのローターはかなり重量がありますし、エンジンがかかっている間はずっと回ってますので、なんとかしないといけないと思い、再度ホームセンターに物色に出かけたところ、電動ドライバー用の延長シャフトと、ドリルチャック、電動ドライバー用ドリルビットを発見。このサイズであれば件のボルトにも届きそうですし、なんとかなるかも。

 電動ドライバ用のドリルチャック。

 結論から言えば、このチャックは構造上、ドリルをセンターにきちんとセット出来ないので、かなり芯がぶれて使い物になりませんでした…

 まぁ、チャックはタップホルダとして利用出来たので無駄な出費にはなりませんでしたが…

 こっちが延長シャフト&電動ドライバ用のドリルビットセット。最初は手持ちのドリルビットを使うため、上のチャックと延長シャフトだけを手配したのですが、結局電気ドライバ用のドリルビットも手配するはめに…

 あ、ドライバハンドルは延長シャフト&ドリルチャックと組み合わせてタップハンドルとして使いました。300mmクラスのタップハンドルは通販でしか手配出来ず、しかも5000円ほどします。

 でまぁ、多少ケースの塗装に傷が入りました(チャックが回転中に擦れた)が、無事に下穴も開け終わり、タップを立ててM6のボルトで締結終了。なんとかスクールシーズンには間に合いました。

 そうそう、当初M8だと思ってた純正ボルトですが、どうやらインチ系の規格っぽいです…

 っとまぁ、なんとか最小限の復旧は出来たことになりますが、エンジンをおろした際にはきちんとネジ穴を処理して純正ボルトでの締結に戻したいなぁ…

 それにしても、つまんない整備ミスが原因で、非常にバタバタしてしまいました(恥 この経験が自身のスキルにつながればいいんですけど、また何年かしたら同じようなミスをして落ち込むんだろうなぁ…←鳥頭

 ほんと、DIY整備をなさる皆様はお気をつけ下さい。

 








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