〜'02.06.30までのSilly Talk |
The dream is over.
長かったような短かったような1ヶ月が過ぎた。疑惑の判定にかなり水を注された感もなきにしもあらずだが、サッカーファンにとってはやはり4年に一度のこのワールドカップ期間中はまさに夢のような幸せな日々であった。
期間中、色んな人から「ワールドカップの何がそんなに素晴らしいのだ?」と聞かれた。正直、返答に困る質問だし、とても一言では伝える事など出来ない。が、深夜に放送された前回のフランス大会とは異なり、多くの人がゴールデンタイムにリアルタイムでプレーを見る事が出来た今回、俺のつたない言葉などよりもずっとリアルにワールドカップの素晴らしさが伝わったのではないかと思う。近年、ワールドカップに限らず、オリンピックやF1など、あらゆるスポーツがビジネスと化し、派手な演出が施されているが、素晴らしさの本質はやはりプレーそのものである事を改めて認識した。
サッカーは地球上で最も普及しているスポーツだと言われている。たった17条しかルールがなく(手を使わずに相手のゴールにボールを入れれば1点と考えておけば基本的にOK)、特別な道具もなく始める事ができる。ルールが単純であるが故に広く普及し、そして単純であるが故、奥が深いスポーツでもある。国際サッカー連盟(FIFA)に加盟している国と地域は現在203(国際オリンピック委員会(IOC)の加盟国は197)にも及ぶ。4年に一度(これがまた選手生命とも絡んで絶妙な設定だと思う。たとえそれがオリンピックとのバッティングを避ける為でもね)それぞれの国と地域がドリームチーム(年齢制限無しのA代表)を組み、熾烈な地域予選を勝ち抜いた36ケ国(98年から。94年以前は24カ国、78年以前は16カ国だった)でナンバーワンを決める。それもたった1ヶ月で。まさに、「夢-Fantasy-」そのものだ。日本代表は開催国特権で地域予選免除での本戦参加ではあったが、無事予選リーグを勝ち抜き、決勝トーナメントに進出することが出来た。結果は先に書いたとおりの惨敗であったが、実力通りの結果だったともいえそうだ。
アメリカ大会当時のアジア枠は2カ国。地域予選で日本代表は勝ち点を6とするも、いわゆるドーハの悲劇で得失点差で3位となり本戦出場を逃した。前回のフランス大会でのアジア枠は3カ国。日本は予選B組2位になり、A組2位のイランとの3位決定戦を延長戦の末勝ち抜き(いわゆるジョホールバルの奇跡。決勝点を決めたのは野人(笑)岡野)、初めてワールドカップ本戦に進む事が出来た。 ちなみにイランもこの後プレーオフの末、本戦出場を果たした。 その激戦の記録はこのサイトにまとめられているが、次回ドイツ大会のアジア枠が何カ国になるのか不明な現在、とても順風満帆に事が運ぶとは思えない。なんてったって8年ぶりに経験する過酷な地域予選なのだ。今回決勝戦を戦ったブラジル、ドイツとも地域予選に苦戦した末の本戦出場だった事を考えると、過酷な実戦が代表を強くする事は間違いない。開催国としてワールドカップを迎える事が出来た事は俺自身にとって非常に意味ある事(マスメディアの糞ぶりが改めて良く分かったしね)であったのだが、今回の予選免除特権が日本のサッカー界にとって果たしてプラスであったのかマイナスであったのかは時が経過しないと答えは出ないように思う。共催国である韓国は(様々な疑惑に目をつぶっても)日本と比べて3試合も多く(それも対強豪国ばかり)対戦出来たのだから、そういう意味では地域予選以上の経験を積んだといえるだろう。若手選手も少なくなかったし、これからの韓国代表はこれまで以上に強くなると思う。過去の日韓対戦成績は日本の11勝35敗14分。ますます広がる事になりそうで少し心配だ。
期間中、プロ野球との対比も何度か耳にしたが、全日本プロ野球ドリームチームを組めば日本が(日米台韓キューバぐらいしか競技国がないのでとても世界を相手にとは言えないが)そこそこの結果を出せそうな事は容易に想像出来ると思う。それが歴史の重みなんだろう。日本にプロ野球が出来たのが1936年。それから70年弱が経過し、ようやくイチローに至るわけだ。彼は野球ではなく「ベースボール」に憧れていたとことあるごとに口にし、日本人である事をアイデンティティーとしていないように見える(サッカーの中田英寿も同じ)が、彼のプレーは(体格なども含めて)まぎれもなく日本型野球の集大成であるように俺には思える。彼が合衆国に生まれ育っていれば....。「もし」など考えても仕方がないが、今の彼とはかなり違ったプレーをしていたであろう事は想像に難くない。泥臭さが、汗臭さが足らないとの意見もあろうが、ラモス、中山に代表されるような熱血型(韓国風)のプレイスタイルは、年輩の日本人の感動なら呼ぶかもしれないが、過去を振り返れば自明だが、世界を相手に結果は決して残せない。玉砕/特攻を潔しとする短絡的な根性論だけでは、過去に何度も書いたが、単なる自己満足に終わりあとには何も残りはしない。フィードバックが効かないのだ。
トラップ等のボールタッチの基本技術の修得に必要なのは地味な努力であって、根性ではない。「根性論」は、イチローに代表されるような「基本技術に裏付けられた上で独自のプレイスタイルを持ったプレーヤー」が主流になった時にこそ、改めて必要になるのだと思う。そうなってようやく、日本サッカー界はあのカップを手にする事を本気で話す事が出来るのだと思う。ま、俺が生きてる間にその時を迎えるのは無理なんだろうけど、金に物をいわせたかのような怪進撃をしたって得るものより失うものの方が多かろう。
今夜でワールドカップは終わり、中断されていたJリーグが間もなく再開される。そこで繰り広げられるプレーを改めて目にした時、ワールドカップで繰り広げられたプレイが、パス一つ、トラップ一つ、ヘディング一つ取ってみても「夢のようなプレーの連続」であった事を改めて実感するに違いない。が、それがどれほどショボく見えようとも、地道にリーグを根付かせ選手層を厚くする以外に、あの金色のカップに近付く方法はないんだと思う。日本の野球で育ったプレーヤーが本場のベースボールで活躍するまでに70年近くかかったのだ。それに比べて日本にプロサッカーが生まれてまだ10年でしかない。
いつの日か、まだ見ぬ「日本型サッカー」が世界の頂点に立つ日が来る事を。....今日ぐらいは夢見たってイイよね。(笑)
優勝おめでとう>ブラジル ほんと、羨ましいよ。
The Time Machine
日本 0:1 トルコ 決勝トーナメント1回戦 完敗
まるで一気に9年前の日本代表に戻ったような歯痒さだけが残る試合だった。予選リーグ、長居での最終戦が素晴らしい内容(過去の日本代表のベストマッチだと思う)だっただけに、その余りのギャップの大きさに前半終了時に負けを確信してしまった。どう贔屓目に見ても俺には勝てる要素が殆ど見つからなかったのだ。惜敗では無い。完敗だった。疲れもあるだろうし、天候等のコンディションも影響したのだろうが、トラップの際のタッチ、パスの正確さ、全てにおいて決勝トーナメントを戦えるレベルでは無かった。先発メンバーのチョイスも含め、監督の采配にも疑問は残るが、毎試合、長居での試合と同じレベルを維持できなければトーナメントは勝ち残る事が出来ない事を改めて痛感した次第。
とにかくストライカーが居ない事には話にならない。4年前の大会もそうだった。3試合こなして結局1点しかとれなかった。今大会は合計5得点。点数だけ抜き出すと大きな進歩であるが、その内容を振り返ってみると、狙い通り、絵に描いたような得点シーンはベルギー戦の稲本の2点目と中田(英)が飛び込んだ1点だけだっだ。残りの3得点は、言い方は悪いが、「ラッキー」な得点だったと言ってもいいだろう。(ロシア戦の柳沢の最終パスは凄いが稲本は意識してあのポジションに居た訳ではなさそうだし) 逆に、決定的な場面を何度も潰すというストライカー不在が故の脆さが初勝ち点、初勝利、決勝トーナメント進出でかき消されてしまっていたのかもしれない。開催国ということで、地区予選を経験しなかった事がストライカー不在の状況から焦点をずらしてしまったようにも思う。
が、忘れてはならないのは、今回の日本代表23人は間違いなく「日本国籍を持つ現役登録サッカー選手のベストメンバー」である事だ。代表メンバーの人選も多少の物議を醸したが、残念ながらフォワードに関しては誰が選ばれようと日本の戦い方はそうは変わらないんだと思う。誰がフォワードであれ、ああ戦うしか無いんだな。
レベルって言葉は余り好きじゃ無いんだけど、アメリカ大会予選は「並」の選手達がひたすら頑張っている姿だけが印象に残った。フランス大会のアジア予選も余り代わり映えしない内容だったが、GK、DF、MFの何人かは一流になる資質を感じさせてくれた。今大会、日本代表のGK、DF、MFの殆どは間違いなく一流の選手だ。ここでいう一流とは、本場のリーグでも十分に通用する選手達という意味だ。が、残念な事に、代わりの人間など考えられない「超一流」の選手では無い.....んだな。テレビでは戦術分析をしきりとやってるが、曲りなりにも一流のMFが並のフォワードに合わせた並のパスを出さざるを得ないようではどうしようもない。
大会期間中サッカーの話ばかり続いて申し訳ないんだけど、これ、WGPとかF1とかテニスとかゴルフとかも一緒なんだよね。片山、平、中嶋、伊達、青木、尾崎、丸山。思い浮かぶまま連ねてみたけど、彼等は間違いなく現役時の世界レベルで測ってみても一流のプレーヤーだ。だけど、残念ながら超一流じゃない。勿論、俺なんかからすればその誰もが雲の上の人達だって事は承知の上なんだけどね。野球でも同じような感じだったんだけど、準超一流の野茂が、そして超一流のイチローが既に出てる。けど、土俵が合衆国しか無い野球じゃおこがましくて「世界レベル」なんて言えない。けど、小学校、中学校、高校で、無茶苦茶野球が上手かった奴っているだろ? どんな凡プレーをするプロ野球選手でもそいつよりは遥かに上手いって事を忘れちゃいけないよ。それは他のスポーツも同じ。
結局、ストライカーが生れるのに必要なのは時間なんだと思う。歴史なんだと思う。開催国という地の利、地域予選免除の特典、若干ホーム有利に働いたジャッジ。これだけのアドバンテージがあるWorld Cupは俺が生きている間にはもう開催される事は無い。それだけにもっと先まで進むチャレンジをしてもらいたかったのだが、そういった要素を割り引いてみてもプロリーグが出来て僅か10年で一流の選手がちらほら出てきて、World Cupの予選リーグを突破出来た事は凄い事だと思う。同等の結果を出すのに他のスポーツがどれだけ時間が掛かったかを考えれば良く分かる。勿論、底辺の拡大って要素は無視出来ないんだけどね。(そういう意味ではバイク界の将来はかなり暗い....)
けどまぁ、4年前は城で疲れ果て、4年後にはきっとって思っていたら鈴木に西沢じゃパス出す中田も正直萎えるわな。
なにはともあれ、いい夢を見せてもらいました。あの戦力で予選リーグ突破は胸張ってイイと思うぞ。お疲れさま>日本代表の皆さん
----------------ってな文章をつらつら書いていたんだけど、韓国vsイタリアの試合を見て、正直、とても悔しい。選手に夢を重ねるのは単なる俺の我がままなんだけどさ。韓国代表にも超一流は居ないんだけど、日本とは違い、フォワードを含め全員が一流だった。チームのレベルが揃うっていうのは....羨ましいね。
2002年の日本代表
おっひさ。Mさん、あんたが逝ってからもう随分経っちゃったね。
あのさ、今日は嬉しい報告があるのよ。4年前、こてんぱんに打ちのめされたWorld Cupで、今日、サッカー日本代表がここ大阪で決勝トーナメント進出を圧勝で決めてくれたよ。
なんかさ、嬉しくて、嬉しくて、嬉しくて。
フランス大会の代表の事を覚えてる? あれから4年、世代交代が進んだのは勿論なんだけど、プレシャーなんて微塵も感じさせずにピッチに立ってる彼等を見てると、若い奴らはほんと凄いな、羨ましいな、格好イイなって思っちゃったよ。
もう誰も「国」なんて背負う必要なんてないし、そういう代表は今大会、ことごとく敗退していっちゃったよ。日本代表に夢を重ねて応援してるのは俺の勝手なんだけど、「そんなの俺には関係ない、俺は俺の目標に向かって好きにやってるだけさ」ってプレイを見てると、生き方って意味では俺たちの世代ですら過渡期だったんだとしみじみ思うね。そんな生き方が当たり前になればいいなぁなんて思っちゃったよ。
あんたにもこの気分を味わってもらいたかったよ。
4年前の日本代表
予選リーグが終わるまで何も書くつもりはなかったんだけど、やっぱ、嬉しい気持ちを残しておきたいので。4年前の事はもう誰も覚えてないんだろうけど、今日の1勝までは.....ほんと長かった。
以下、フランス大会予選リーグ最終ジャマイカ戦終了時に私が友達に出したメールへの返信を引用させて頂きます。(RXU/////@nifty.ne.jp)が私です。当時とハンドルもメールアドレスも変わっていますので一部伏せ字でご容赦下さい。
Subject: ひぇぇぇ。
Date: Sat, 27 Jun 1998 23:43:23 +0900
From: fwbc////@mb.infoweb.ne.jp (/*////)
To: RXU/////@nifty.ne.jp
こんばんは、泥酔モードから解消しつつある
「東京***********」/*////です。
At 01:47 1998.6.27 +0900, /////_////wrote:
>なんとなく/*////さんにメールを書きたくなる気分です。
なんとなく***さんに返事を書きたくなる気分です。
>なんで??なんで点が取れないの??
>なんで??あんなにチャンスはあるのに。
>中盤は結構がんばってる。バックスもキーパーも、ずっとがんばってる。
>でもね。なんでいっつも負けちゃうの??
それはねぇ、点が取れないからだよぉ。
ひょっとすると中盤〜DFが上がってきた辺りの
動きがイマイチなせいもあるかもね。
平野をもっと上手く使うべきだったねぇ。
城と名波はちょっとアレっぽかったねぇ。
小野くんが凄い良かったけど、15分じゃ「記念に
代打に行ってこい!」甲子園ぢゃ無ぇぞ。
>きっと明日の新聞には岡田下ろしが吹き荒れるんだろうな。
>なぜカズを、北沢を。もっと交代のタイミングを.....。
それでも、「感動をありがとう」式の馬鹿報道よりは
その方がいいね。この負けを財産にしないようでは、
まるっきりの無駄死にになってしまうよ。
>でもね。あそこで決められないフォワードって、ほんまにフォワード??
>マウスに打てないストライカーって......。
>
>中田の動きが...なんて木村さんは簡単にいうけど、3試合もフォワードが
>あんな調子じゃ、誰だって萎えるよね。
だねぇ。けど、中田以降の選手がちょっとチキン入ってたよーな
気がするねぇ。暑さでバテてた?って気もするな。
>ほんと、私ぁ、もう、涙も声も出ないっすよ。
♪お酒のんで下さい
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Subject: Re:あぁぁ。負けちゃいました。
Date: Sun, 28 Jun 1998 19:19:22 +0900
From: Hi****** Mi******* <fwiw****@mb.infoweb.ne.jp>
To: RXU/////@nifty.ne.jp
本文は、Sat, 27 Jun 1998 01:46:34 +0900の
「あぁぁ。負けちゃいました。」への返事です。
こんにちは、***さん。Z■■ッス。
お久しぶりです。なかなかメール書けなくて申し訳ありません。
この所、いろいろと立て込んでいまして、、、。m(..)m
(でも、HPはちゃんとチェックしてますよ。)
26日の試合終了後は、私もやるせない想いで「酒をのんでは
溜め息」モードでした。(哀)
今回は不本意な結果に終わったけれど、もう終わった事はしょうがない。
W杯に出場し、3連敗したという事実だけは歴史に刻まれたわけで、
この結果自体は無意味ではない。そこから「何が生み出せるか」なのでしょう。
2002年はやってくれる筈、きっと!
などと、ものわかりのいい事を自分に言い聞かせてみたところで、
叫ばずにはいられない憤りも残るわけで、、。(以下、愚痴が一五行)
特に某「FWの柱」の人は過去2試合でも「自陣深くでの意味不明ヒールキック」
とか、「トラップしてからでも間に合ったのに的オーバーヘッド」、
「誰もいないのにパスをスルー」等という素敵な仕事をした挙げ句、
ジャマイカ戦でもいろいろやってくれましたね!(ーーメ
ホント、W杯でカズを見たかったです。今更言っても遅いけど、彼ならもっと
何かが出来たような気がしてなりません。(思い切り私見ですが(^^;)
交代のタイミングに関しての疑問は、ホント同感です。
後半が始まる際に選手交代が行われなかったのを見た時は呆れ果てました。
失うモノなど何もないハズなのに。前半1点取られてすぐ、4バックに移行する
ぐらいで良かったと思いましたが、、、、。
「何故呂比須最初から出さない!」「何故森島出さないんだよぅ!」
等とTVに向かって独り言連発でした。
お疲れさま。そして、ほんと、おめでと>日本代表 予選リーグ突破を祈ってます。
World Cup
前回のフランス大会からはや4年。とうとうWorld Cupが日本にやってくる。
っと書くといかにもにわかサッカーファンっぽいけど、実は私、中学/高校とサッカー小僧でして、サッカーにはちと五月蝿い(中高と野球部が無かった影響も大きい)のです。
ほんと、4年前はヨーロッパでの開催だったので連日の夜更かし。が、なんてったって今回は開催国ですから時差に悩まされる事なく、じっくりと観戦できるのが嬉しいですね。私が住む大阪も開催地なのですが、激戦のチケット争奪戦に勝ち残れる筈もなく、残念ながらテレビ観戦です。
しかしまぁ、なんというか、いざ改めてWorld Cupについて何かを書こうとすると思いが強すぎて却って何も書けなくなるもんだなぁ....。GSX-Rに関してでさえ、このサイトほどのボリュームになってしまうのだからこんな雑文スペースに押し込めようとするのも無理がある話なんだけどさ。(笑)
なにはともあれ、数あるカップの中でもっとも価値があるあの黄金のカップが、はるばる海を渡りこの地に来るだけでも生きてて良かったなぁ...などと感慨しきりです。きっと俺が生きている間に正当な所有国と成る事はないんだろうからね。
.......結局、開催期間中の更新サボリ予告みたいなもんか?(笑)
もしかしたら
連日続けて来た日本総領事館への亡命未遂事件への雑観だが、これで最後にしたい。
「連行を同意した事実は無い」という日本側の主張と、「同意も得たし、謝辞まで貰った」との中国側の主張が真っ向から対立している訳だが、これまでの日本の歴史を考えると、「もしかしたら中国が言っている事が正しいのかもしれない」....っと思ってしまうところに問題の本質があるように思う。否定しきれないんだな。まぁ、中国側の主張も「あの国ならそういう嘘も言いかねない」ってな歴史的背景があるので余計にグレーではあるのだが、それにしたって考えれば考えるほど情けない話である。
まぁ、そういう評価を受けざるを得ない歴史を繰り返して来た酬いではあるのだが、この先、こういった国際社会における評価を覆すのに一体どれだけの時間がかかるのかを考えると正直、気が遠くなる。
俺に何が出来るかは分からんのだけどさ。
リングにかけろ
昨日の補足。俺が小学生〜中学生の頃、いわゆるマンガ少年誌を3誌とも愛読していた。ま、好みのマンガは時々で変わったのだが、「リングにかけろ」というボクシングマンガが結構好きだった。ま、第一部の、山口県から姉弟で東京に出てきてボクシングを始めるあたりだけだけど。(笑)(このマンガは徐々にドタバタ電波SFになる(笑))
(以降は記憶に頼って書いてます)
で、主人公がライバルと試合をする事を約束するのだが、何故か学校の担任だったか保健だったかの先生に試合会場に向かう事を止められる。が、それを強引に振り切って試合に向かう主人公が残した一言。
「小さな約束も守れない奴に大きな約束が果たせるとは俺には思えない」
.........どう書いても「クサイ話」(笑)なのだが、この歳になっても覚えてるって事は、俺にとってそれだけ印象に残った台詞なのだろう。
ビジネスにおける時間の約束の重要性等をここで改めて書くつもりは無いが、ほんと、こうした小さな約束を守れない奴は何故か大きな事を平気で口にするものだ。まるでこの国の政府/総理みたいにね。俺は結構期待してたんだよ>小泉君 この国の変化を...ね。
主権
今、ニュースステーションを見ながらこの文章を書いているのだが、なんというか、この国の未来はどうなるんだろう? と途方に暮れてしまう。
本来であれば、有事法案に関してウダウダ書こうと思っていたのだが、先の不審船騒動に続き、今回の中国における日本領事館への亡命未遂事件におけるドタバタである。「国を護る」と政府与党はのたまうが、国家主権のなんたるかすら分かっていないような対応が続くなかで、一体何を護ろうとしているのか全く分からない。
過去に何度も書いてきた事だが、結局、明治維新で取り入れたシステムが、根付く事無くず〜〜〜〜〜〜〜っと借り物のまま時間が流れて来たのだと思う。要は、「国民を統治する為ダケ」に形だけ法律を取り入れているに過ぎないのだ。
今回の不審船や領事館への侵入等、明らかに主権を侵害されたにも関わらず、このお粗末な対応はナンだ? なにも敵国の侵略/攻撃だけが主権への侵害ではない。武力行使への準備も結構だが、こういった(他国の侵略から比べれば)小さな主権侵害にすらきちんと対応できない癖に有事法案だなんてちゃんちゃらおかしい。怒るべき場面で怒らない、主張すべき事を主張しないような、いわゆる「日和見」「場当たり」「事勿れ主義」的な対応がこれだけ(何十年の単位)続くと、他国からの「何をするか分からない国」のレッテルも至極当然だと俺は思うし、今回の厚顔無恥な中国の声明に繋がるのだ。要するに舐められてるのだよ、日本は。あれがアメリカ大使館ならあんな対応を中国はしない。
要するに、根幹となる理想像がこの国には無いのだ。憲法の条文は立派なのにね。
つまんない国に生れたもんだなぁ....(泣)
How to
GWの後半は取り立てて予定が入っていなかった(ちょっとバタバタしたが)ので、暇つぶしって訳でもないが久々にRoad Rider誌(2002年6月号)を買った。この雑誌は発売日近辺ならコンビニで手に入るので便利だな。(笑) 最近は殆ど雑誌を買わないので、久々に読むと流行りの部品のトレンド(これも死語か?)が分かってちょっと得した気分。
で、今回購入に至った決めは、「特集:カスタムバイクのライディング」という巻頭記事に惹かれたからだ。過去にこの雑誌について短評をした事があるのだが、「ハードに特化したグッドルッキンな雑誌」もついにライディング等の「ソフト」にまで手を広げざるを得なくなったのか....ってのが正直な印象で、「それならどこまでカスタムバイクと絡めて記事に出来るのか?」に期待したのだが....。
正直、目新しい記述は何もなかった。(笑) というか、あの分かりにくい写真(特に和歌山氏の記事で顕著)だと余計に混乱する人も多いんじゃないのかぁ....。つま先の踏み換えがメインテーマなら撮影するコーナーをしっかり選べよ! で、浅川氏に拠ると爪先でステップを踏むのが基本だそうだが、一緒に走っている和歌山氏はしっかり土踏まずで外足を踏ん張ってる(ちなみに私もこのスタイル)のが特集として統一感がなくてなんだかなぁ...である。わざわざポーズをとった写真(P27左上から3枚目)と走っている時に自然にスナップされた写真(P31上段)の上体の起き方の違い等、メディアならではのデフォルメはいまだ健在というのが私の感想。ま、乗り方以外の各種イクイップメントの調整なんかは非常に参考になる事が多いのだが、これとて目新しいものではない。温間空気圧にまで言及するところは流石という気もするが、これとてスポーツライディングに於いては既知の話だし。
ま、実際、マメにサーキットに足を運ぶ機会が増えてくると、バイクの排気量の拡大と共に、走る場所に困っている人が多いのか、ナンバー付きの走行会が大賑わいしている事を実感するし、転ばず速くなりたいという需要も多いようで、お手軽なHow to本を求める気運が高まっているのかもしれない。私なんかの世代がHow to本の黄金期を支えた世代(How to Sexに始まり(笑)、ポパイ、ホットドックプレス等)だと思うのだが、どうせ特集を組むのならもう少しちゃんと作って欲しいものである。ま、文字でライディングを伝えるのは難しいんだけどさ。
乗り比べ
バイク三昧なGW前半が無事に終了した。初めて鈴鹿サーキットを走ったり(但しホンダのHornet900で西コースのみの走行)、TIサーキットでのひっそりとした(笑)オフを開催したりと盛り沢山であったのだが、一番楽しかったのが琵琶湖へのツーリングの道中、様々な年式/排気量のGSX-Rを乗り比べる事が出来た事だった。
スクールのイントラを始めて以来、受講生さんのバイクやスクール備え付けのバイクなど、自分のR以外のバイクを乗る機会もかなり増えていたのだが、同じ日にほぼ同じコンディションでRシリーズを乗り比べる機会は今までなかったし、そしてきっと、これからもないだろう。車両のコンディションやセッティング等、オーナーの好みがある程度反映されていて当然なので個別のインプレッションは割愛するが、なんだかんだいって、スクールイントラを始めた事でバイクを評価する視点がかなり底上げされたなぁ...っと思う。ま、特定のジャンルだけの話だけどさ。
普段は雑誌のモデル別インプレッションなどはあまり熟読しないのだが、同じバイクのインプレがライダー(ライター)によって180°違う事も珍しくないのは、核となる「自分にとっての理想のバイク像」がライダーによってそれぞれ違うからだと思う。なので、ネガ/ポジどちらの評価もそれなりに割り引いて読む必要はあると思うのだけれど、R1000やCBR929RRを初めとする最新リッタースポーツをそれなりの速度域で走らせた経験を元に、いわゆる最新の操安系を軸に据えた場合、GSX-Rシリーズは油冷前期と油冷後期ではっきりと区別されるように思う。いわゆる油冷前期のモデルはその見た目とは裏腹に、今の基準でいえばポジションも含めてネイキッドモデルに非常に近い乗り味のバイクだ。が、それは「優劣」ではなく、同じシリーズであるが、全く別のバイクとして捉えるべきものだと思うし、バイクの進化(改良とは限らない)の具体例だとも言えそうだ。
言い換えれば、80年代後期以降、いや、正確にはRC30の登場以降、いわゆるレプリカ/スーパースポーツが求める基本的な操安は変わっていないのだと思う。故に、それ以前のモデルに今風の操安を求めるのは酷だと思うし、その方向で改造をすすめるのは却って楽しさをスポイルしかねないように思うのだ。ずいぶん昔に改造についていろいろ書いたのだけれど、R1の乗り味を求めてサスを入れ替え、スイングアームを延長しても出来上がったバイクは恐らくR1とは程遠い乗り味になると思う。エンジンの幅が違うし、重心位置も違うし、フレームの構造も違う。バイクは全体のバランスがとても大事で、R1の乗り味が欲しいならR1に乗るのが一番なのだ。いやまじで。
「短所を無くすことで平均点をあげる」のが私の世代の学校教育のトレンドだったのだが、バイクの改造をする場合は、「長所を伸ばす」方向でセットアップするのが一番楽しいと思います。実際、油冷前期のGSX-RをTT-F1ペースで走らそうとするとフレームから別物にしないといけないんですから。これは油冷後期のRについても同様で、フレーム改造がNGとなったSBでの苦戦はレース結果が如実に物語ってますしね。
けどほんと、GSX-Rシリーズを並べて子細に構造等を比較できたのはとても楽しい経験でした。Rフェチ魂爆発!(笑)「たつをさん、さっきまで眠そうだったのに目が輝いてますよ!」ってyamaさんの言葉が印象的だったGW前半でありましたとさ。
ダビング
久しぶりにビデオのダビングをした。そういや最近はカセットのダビングすらする機会が減ったなぁ....等と思いながらビデオデッキを接続していそいそと再生→録画にとりかかる。
いやぁ......しかし、パソコンに慣れてるとダビングとかやたらと時間がかかる印象を持つな。当たり前のことだが3時間の映像をダビングするのにきっちり3時間かかるし。(笑)ま、本来はこれが普通なんだろうけどさ。その昔、カセットの倍速ダビングができるようになった時は感激したもんだけど、最近はMP3ばっかりなので一度デジタル化しちゃえばあとは瞬速だもねぇ>ファイルコピー
ちなみにダビングしたのはエロビデオでは「ありません」(笑)
Smoke Gets In Your Eyes
このサイトを運営し始めてからかれこれ2年以上が経過し、その間、さまざまな人との交流があった。日本国内のRオーナーさんだけでなく、R HouseのJasper君を筆頭に、国外にお住まいの方ともかなりのお付き合いをさせて頂いている。ありがたい話だ。
で、この度、縁があってU.S.A.にお住まいのYoshiさんから今年のDaytona 200の映像をビデオで送って頂いた。内容は「Speed TV」という、いわゆるPay TVの録画で、このチャンネルはモータースポーツ専用チャンネルなのだそうだ。私の中途半端な英語力ではレース番組にもかかわらず意味を理解できるのは全内容の30%程度なのだが(笑)、アナウンスに頼らずとも全ライダーの順位などが常時テロップで流れる等、NHKでのWGP国際映像と比較してもとても良く出来た番組で、レースそのものだけでなくプログラム自体も非常に楽しめた。さらに付け加えると....。 実はPay TVということで、CMなんかは全く入らないものだと思っていたのだけれど、結構頻繁にCMが入るんだけど、これがまた、非常に面白いのだ。(笑)
二輪レース番組であるので二輪メーカー、二輪ディーラーのCMが殆どなのだが、とにかくHONDAのCMは無茶苦茶格好イイ!! 日本ではStep Wagon路線というか、少しおとぼけ、ほのぼの路線が鼻に付くHONDAだが、3台のRC51がナグラセカと思われるサーキットをまるでダンスするかのように走り回るCMは、「俺もアメリカに毒されてるなぁ....」っと割り引いてみても格好イイ出来である。キャッチコピーの" PERFORMANCE FIRST " ってのはちょっとSUZUKIっぽいけどさ。(笑)HONDAなら " QUALITY FIRST " だろ。
さらに良く考えれば、二輪のCMって日本では殆ど流れてない事実に気付いちゃうんだよなぁ.....。実はメーカーが国内でのテレビCMを自主規制している(強い行政指導)からなんだけどさ。なんか情けなくなってくるよな。CMすれば売れるとは限らないけど、国内二輪販売が下降線を辿る一方なんだし、イメージアップの意味も含めてさっさと自主規制なんて撤廃すりゃイイのに。
さて今回のタイトル" Smoke Gets In Your Eyes "は有名なスタンダード「煙りが目にしみる」の原題なんですが、実はこの曲を使ったYAMAHAのCMが今回、私の笑いのつぼを一番突いてきました。(笑)日本でも流せばイイのに....。
今回耳に付いた単語: absolutely(笑)
二輪ロードレースはどこへ行くのか
GSX-R BBSにも少し書いたのだが、今年のスズカ8時間耐久ロードレースはまたまたレギュレーションが改定され、MotoGPの4ストローク車両も参戦出来るようになったそうである。S-NK(X-Formura)混走に始まった一連の改定(改正とは思っていない)も遂にここまで来たか....という思いも強い。まるで1978年の第一回大会にまで遡ってしまった感もある。今年の8耐は以下のクラスが混走で行なわれるそうだ。
まぁ、日本において8耐は特別なレースであるので、世界耐久選手権に組み込まれてからも選手権の1戦という位置付けではなく、8耐のみで完結した単独イベントという認識が強いのかもしれないし、それは全く否定する立場ではない。今回のレギュレーション改定は、そういう意味では、興行側がいう通り、「バイクのバトルロイヤルとも言えるレース」となる可能性を強く秘めていると思う。こんなはちゃめちゃなレースが見れるのは少なくとも今年は8耐だけだろう。四輪レースに例えるのは難しいが「F1とF3000とF3とGTが同じレースを走る」ようなものか? もちろん別表賞ではあるが、それにしたって無茶な話ではある。が、このような混走が可能となる背景には、F1とF3000程の差が、PTとSBの間にはないという二輪の特殊な事情がある。PTをF1に、SBをF3000に例えるのもかなり無理がある話だが、マシン開発費がラップタイムに如実に反映されるのであれば明らかに二輪は効率が悪い。
WGPへの4スト参戦は何も今まで禁じられていたのではなく、排気量が500cc以下であれば昨年以前でも可能であった。が、今年、990ccへと4ストの排気量制限が緩和された事により長く続いたWGPでの2ストローク全盛時代が終焉を迎えようとしている事は間違いないだろう。しかし、2003年以降、SBクラスも気筒数に関係なく排気量1000ccへと移行すると聞いている。つまり、R1やGSX-R1000、CBRなどがSBに参戦可能(その前哨がJSB1000クラスらしい)となるのだけれど、MotoGPクラスとの明確な差別化が果たして出来るのか?っとの思いは強い。が、純粋に「速いオートバイ」出現への興味が湧く事もまた事実だ。2st500ccレギュレーションでは実現不可能と思えた「2分の壁を二輪が破る」可能性を今回の990ccレギュレーションでホンダのエンジニアは確かに掴んでいるようだ。排気量さえ上げればその壁を破れるのであれば是非俺は破ってもらいたいと思う。
何となくとりとめのない文章になってしまったが、要するに、500cc制限撤廃には大賛成、WSBの1000cc化も賛成、しかし今年の8耐の運営には反対(そもそもKENZやYOSHIMURAのPT車両とRC211VやGSV-Rが同表賞ってのが馬鹿馬鹿しい)ってのが今の俺の感想。けどまぁ、スプリントと耐久は求められる資質が違うので結果は走ってみるまで分からない....ってとこですかね>8耐
余談ですが、今年の8耐にはかなり大量のGPライダーが来ると思います。来年以降もGP続けるなら4ストの実戦経験は金払ってでも積みたいだろうし。バロス、宇川、加藤、ロッシなど8耐経験者を抱えるホンダがやっぱり強いんだろうね。反対にノリックや原田、中野なんかは来年以降、辛いだろうなぁ....。さらにいえば、250からのステップアップもかなり難しくなるでしょうね。WSBとのライダー入れ替えが今まで以上に多くなりそうです。
スポンサード
猪名川サーキットライディングスクールのパンフレットがようやく出来上がり、昨年ご参加頂いた方々には先日DMで送付させて頂きました。料金別納郵便で送る関係で、夜中の大阪中央郵便局で「ペタペタ」っと120通近くの封筒にスタンプを一人押す作業は、なんとも侘びしさが漂います。とほほ。
ま、そんな事はともかく、今年度もご継続してスポンサードをいただける各社には心よりお礼申し上げます。個人的には「バイクに関してはフリーな消費者で居たい」というのが本音なのですが、この厳しい景気動向の中、スクールの趣旨をご理解頂き、たいした宣伝効果も見込めないにも関わらず物品提供その他を通じてご支援いただくその姿勢は素直に嬉しく思っています。←マジです。
かなり前にも「消費時代に於いての物の価値」について書いた事があるのですが、正直言って、バイク関連の様々なパーツ/消耗品は、一般家電やPC等と同じく、同価格帯ならどれを選んでも基本性能は大して変わらない....です。ソニーだろうがパナソニックだろうがアイワだろうが、テレビはどれもちゃんと映りますし、それぞれの機能に決定的な違いはまずありません。とすると、どれを選ぶかの決定要素は、最終的にはブランドイメージになっちゃうんですよね。ま、そんな時代だからこそ、有名タレントを起用して莫大な広告費を注ぎ込むんですけど。
スポンサード頂いている各社の製品が「飛び抜けて」競合他社の製品より優れているとは私には断言出来ませんが、私が使用している限りにおいて致命的な欠陥もまた見つかってはおりません。あまり宣伝臭くなるのは私の本意ではありませんのでこれにて打ち止めとしますが、各社が、「バイクの底辺を広げ、長く乗り続けられる環境作りに、スポンサードという形で支援をしている」ということだけは皆様にお伝えしておきます。ま、猪名川スクールだけ取り上げるのもちょっと筋違いなんだけどね。(笑)
無駄死に
こうやってネットが普及し、生活の一部になってからかなりの時間が経った。ネットの魅力には様々なものがあると思うが、いわゆる「出逢い」の機会が飛躍的に増えるというのもその一つだろう。ここでいう出逢いは「出逢い系サイト」に代表される類いのものだけではなく、WebブラウズやML、サイト運営等を通じて、日本全国に顔も歳も声も知らない「知り合い」が出来るなんてほんの10年前には考えられなかった事だ。
が、知り合う機会がそれだけ増えると、当たり前の事だが、別れの機会も比例して増える。ネットを離れた現実の世界で、私の直接の知り合いが他界したのは祖父母等血縁を除けば幸いにしてまだ10指で足りる。が、これをネットを通じて知り合った人を含めると、足の指を足しても足らなくなってしまうのだ。
幽霊等に代表される死後の世界には殆ど興味がないのだが、いざ自分の死を具体的に思い描くと背筋がとても寒くなる。何故この世に生をうけたのか....。ともすればそんな永遠に解けない問いを発してしまいそうになる。
だけど、きっと、個体の死には何の意味もないんだと俺は思う。幼く散ってしまう命も、天寿を全うする命も、腹に爆弾を巻いて自爆する命も、センタービルに突っ込む飛行機に乗り合わせてしまった命も、交差点での貰い事故によって失われる命も、峠やサーキットで散ってしまう命も。それら全ての命は等価であって、優劣などない。個体にできる事はただただ、「今」を精一杯生きる事だけだ。
無駄死にという日本語がある。ニュアンスは十分伝わる言葉だが、死んでしまった個体にとっては有意義な死も無駄な死もなんら違いはない。日本ではほぼ完全に「人の死」は日常生活から隔離されているが、テレビや新聞やネットで流れる様々な殺人事件や事故の現場はさぞや凄惨な事だろう。が、それとて、死んでしまった個体にとっては何の意味もないのだ。「死」はいつも、ただ厳然とそこにあるだけだ。故に、その死を無駄にするか否かは、ひとえに、残された者がその死をどう捉え、どう生きるかにかかっているのだと思う。
こうやってバイク系のサイトを運営していると乗らない人よりは死を耳にする機会も多い。いくら哀しんでも嘆いても失われた命は戻らない。「バイクを降りる」という選択をしないのであれば、何とかして乗り越えていかないと。彼等の死を無駄にはしたくないし、できるだけ長く、そして楽しく、ずっとバイクに乗り続けたいからね。
彼等の分も、楽しく。
本格的に春ですな
先日のWhat's Newで「大阪の桜もそろそろ終わり...」なんて書きましたが、昨夜、大川のほとりに夜桜見物にいってきました。いわゆる「お花見」って奴です。時おり吹く風に煽られて桜吹雪が舞う、なかなかオツなお花見でした。新入社員が場所取りをしてる姿もちらほら見れたしね。(笑)平日なのに屋形船も出たりして、結構賑わっていました。
けどほんと、桜の季節だけは、「あぁ、俺って日本人だなぁ....」っとしみじみ思います。桜の魅力はいろいろな場所で語られていますが、限り無く純白に近い淡いピンク色の花弁、春を待っていっせいに花が咲き、そして潔く散る様子などなど。普段はあまり帰属意識が湧かない「日本」という国への愛着が妙に湧いてしまいます。
あと2ヶ月もすれば毛虫の温床と化す桜の木ですが、来年もまた、綺麗な花を咲かせて下さいな。
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