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●前後タイヤの交換5


今回はブリヂストンさんのBT012SSです

 昔ながら(?)のBS/ミシュラン系フロントパターンですね。センターを一周するグルーブが雨の日への視覚的な安心感を与える気がします。←実際の効果は不明。私が保守的なだけかも。

 こっちはリアタイヤ。フロントと比べるとかなり独自色の強いパターンですね。

 気がつけば前回のタイヤ交換から丸15ヶ月が経過しております。(汗) 年間走行距離が現象傾向とはいえ、さすがに1年以上、約10000kmも同じタイヤを履き続けると磨耗はどんどん進み、あらゆるところにスリップサインが… 暖まりさえすれば絶対的なグリップに不足はないのですが、ライディングスクールのインストラクターとしてはスリップサインの出てるタイヤではちと立場が無い。スクールの合間に「このタイヤは悪い見本ですよぉ 皆さんはこうなったらすぐに履き替えて下さいねぇ」なんてしたり顔で解説するのも2回連続ともなるとさすがに間が持たないですね。(汗) 実は、昨年末にスクールスポンサーさんであるブリヂストンさんから提供品を頂けるはずだったのですが、伸びに伸びてようやく交換となりました。一応、宣伝リンクです。

 今回はスクールイントラのN氏のガレージで前後ともタイヤレバー4本を駆使して入れ替えました。同時にオイル交換も済ましたので、手がオイルまみれだった事もあり、作業中の写真はありません。かなりN氏に助けて頂いたので、とても「自分で入れ替えた」とは言えないのが実際の所なのですが… 夏も近いので気温も高く、冬場に比べるとゴムが柔らい関係で作業は比較的楽だったように思いますが、フロントはまだしも、リアはさすがに一人だとつらいかもしれません。っつか、5.5inchのリムだとタイヤレバーがビードになかなか引っかからないのでした。(泣

 提供して頂いたサイズはR750L標準のフロント:120/70、リア:170/60サイズと、前回のD208と同じです。このBT012SSも、リア170/70サイズの標準リム幅が5.0inchに変更になっています(少し前のモデルではリア170/60サイズの標準リム幅は5.5inchだった)ので、タイヤのプロファイルが多少設計から外れる事を考えると180/55サイズを組む方が自然なのかもしれませんね。

 さて、リムを傷だらけにしながらもなんとかタイヤ交換も終わり、さっくりとインプレ…っと行きたいところなのですが、なんせ比較対象が走行10000km近いスリップサイン出まくりのD208なので、今回のBT012SSの性能云々はとても比較出来るものではありません。なので、さくっとカットです。(笑) っつか、まだワックスを落とすための軽い8の字を描いただけなので何とも言えないってのが本当の所なのですが。今までが比較的短期間でタイヤ交換を繰り返してきたのでプロファイルの変化にあまり頓着していなかった事もあるのですが、N氏のガレージからの帰り道、「タイヤのプロファイル(形状)ってのは大事だなぁ…」っとは痛感しました。なんというか、全ての挙動が自然なんですよね。履き替えるまでは(徐々に磨耗したタイヤに体が慣れている事もあって)スリップサインが見えている以外はそれほど違和感があった訳では無いのですが、こうして新品を履くと鈍感な私でも違いがはっきりと分かります。レーンチェンジや右左折などの日常的な動作がとても楽になっている事に気づきます。「まずリアタイヤが傾いて、その後、フロントタイヤが自然に切れる」ってオートバイの基本動作が手に取るように分かります。で、ワックス落としの8の字を描くとこれまた目から鱗。切れ込みが無いので保舵力が殆ど必要なく、ほんと、エンストさえしないのなら両手を放しながら延々と円を描けそうな感じがします。

 あと、入れ替えの時にも気づいたのですが、D208と比較すると今度のBT012SSはかなり構造が「堅い」タイヤです。使い古し/新品との対比なので厳密なところは謎ではあるのですが、重さもBT012のほうがかなり重いですし、なによりサイドウォールがたわまないのでタイヤをリムに組むのが大変。(笑) 交換時、フロント:2.3kg/cm2、リア:2.4kg/cm2に空気圧を調整したんですが、走ってみると「ゴツゴツしながらも踏ん張ってる」とでもいうか、堅いタイヤをコンパウンドでグリップさせているって感じで、ダンロップ系のタイヤに慣れていると少し不思議な乗り心地がします。この辺、以前に履いていたBT010とも共通する印象ですので、ブリヂストンさんのメーカー色なのかもしれません。D208では若干高めの空気圧の方が印象が良かったのですが、BT012SSはタイヤのプロファイルがしっかり出るので、少し低めのほうが扱いやすいかもしれませんね。まぁこの辺りはいつも通りトライ&エラーで探らないといけないのでしょう。


BT012SS実寸表

Front

商品コード
(MCR)

タイヤサイズ

標準リム幅
(インチ)

許容リム幅
(インチ)

外径
(mm)

トレッド幅
(mm)

1214

130/70ZR16

(61W)

TL

3.50

3.00〜4.00

592

127

2243

120/70ZR17

(58W)

TL

3.50

3.00〜3.50

604

117

3065

110/80ZR18

(58W)

TL

2.50

2.50〜2.75

635

108

Rear

商品コード
(MCR)

タイヤサイズ

標準リム幅
(インチ)

許容リム幅
(インチ)

外径
(mm)

トレッド幅
(mm)

2625

170/60ZR17

(72W)

TL

5.00

4.50〜5.50

636

170

2557

180/55ZR17

(73W)

TL

5.50

5.50〜6.00

628

182

2558

190/50ZR17

(73W)

TL

6.00

5.50〜6.00

626

190

3556

150/70ZR18

(70W)

TL

4.00

3.50〜4.50

668

152


【03.06.22】追記

 梅雨の晴れ間に開催された第3回猪名川サーキットライディングスクールで本格的にこのタイヤの感触を確かめることが出来ました。初乗りの時に感じた、街乗りレベルでのニュートラルなハンドリングが、それなりの速度域に至るまで殆ど変化なく継続します。無理矢理ネガティブな書き方をすれば「これといった特徴がない」っと表現することも出来ますが、なんというか、全ての感覚が自然で、良い意味で「タイヤの存在」を忘れ、純粋にスポーツライディングに集中出来たので、私の中でこのタイヤに対する評価が急上昇(笑)しました。このままスリップサインが見えるまでタイヤに裏切られる事無く走り続けることが出来れば、次回交換時も自腹でこのタイヤをチョイスする気がします。

 スクール終了後のフロントタイヤ。若干エッジが余ってますけど、まぁ、パイロン系はそれ程ペースを上げなかったのでこんなものでしょう。

 タイヤ表面の荒れもそれほど酷くないのですが、少しペースを上げて走ると3/4バンク付近のブロック端が削れてきてますね。

 今回は冷間空気圧:2.3kg/cm2で走行しました。気温も高い季節なので、もう少し下げてもイイのかも知れません。

 こっちはリアタイヤです。綺麗に全面接地しているようで一安心。中速コーナーでかなり意図的にパワーを掛けてみたのですが、滑る気配は一切なしでした。(一度ぐらい滑ってくれないとスライド具合を確認できないんですが…(汗))

 もう少し子細に眺めると、フロントと同じく、3/4バンク付近のブロックが少し削れています。

 なんだかんだ言ってもハイグリップ系に属するタイヤですので、本気で走れば美味しい期間は短めなのかも知れません。

 今回は冷間空気圧:2.4kg/cm2で走行しました。

 GSX-R BBSのほうでyabuさんが書いて下さっていましたが、今回このタイヤを試してみて、タイヤに求める性能が私も少し変わりました。絶対グリップもかなり高いと思われるBT012SSですが、そのグリップ性能もさることながら、ダルでも無くシャープでもない、ニュートラルな操安にとても安心感を感じます。比較対象がスリップサインの出たD208なので単純には比べられないのですが、タイヤはニュートラルな味付けに徹し、ハンドリングの味付けなどは車体側でセットアップしていくのが結局一番理にかなっていて楽なのかも知れません。

 「これといった特徴がない」っと言葉で書くのは簡単ですが、それを製品として作り上げるのは結構大変なのかも知れませんね。


【04.05.02】追記

 知らず知らずのうちにも磨耗は進行しているようで、センター部分からスリップサインがじんわりと顔を出しました。(泣 この夏は車検なんだけどなぁ… このところスポーツ走行を全くしてないので、なんだかタイヤに申し訳ないような気がします。

 この状態で交換後5300km位です。スポーツタイプにしては持っている方なのかも知れませんね。








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