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●キャブレターのオーバーフロー


エンジン始動と同時にダバダバとガソリンが…

 トラブルなんて突然襲ってくるからトラブルな訳で…(泣

 予報では「雨」となっていた30日の日曜日。結構な数の友人がTIで行われる予定のHHR及び併催のダンロップ走行会に参加すると聞いていたので、「雨とは可哀想になぁ…」なんて気分で目覚めるとそこは快晴とまではいかないまでも、青空が広がっています。(笑) 私が鈴鹿にいく予定だった20日はしっかり予報が当たるというのに… やはり日頃の行いが悪いのでしょうね>俺

 まぁ、そろそろ梅雨入りの声も聞きますので、せっかくの晴れ間ですしRに乗ってどこかに出かけようと駐輪場に向かい、カバーを外してキーを差してチョークを引き、クラッチを握りながらセルを回すという一連の動作を無意識に行った所…

 バルバルバルルルルルルル…

 …っと、なんだか2気筒っぽいエンジン音が聞こえてきます。(泣 排気ガスもやたらとガソリン臭いし、これはどうも1気筒燃えてなさそう。確認の為、指先にツバを付け1番から順番にエキパイに触れてゆくヤケドに注意と4番が燃えて無い事が発覚。う〜〜ん。(困)

 もともと目的地がある外出でも無いので、工具を取りに部屋に戻ろうとヘルメットを脱いだ瞬間、地面に広がるガソリンの染みを発見! こ、これはオーバーフローだ… っと慌ててエンジンを停止。このRは負圧コックなので、エンジンが止まるとオーバーフローも止まります。左側チェーンカバー辺りに滴っているガソリンをウェスで拭き、念の為にとコックをプライマリーに捻ると、ジョワァァ〜っと再びガソリンが滴ってきます。とほほ…

 サイドスタンド駐車だと、だいたいこの辺りからガソリンが地面に滴り落ちるようです。

 タンクを外すような整備は最近した覚えは無いのですが、オーバーフローしているという事はキャブのニードルバルブがきちんと閉まってない事の証ですので、最悪キャブを下ろす覚悟をしつつ工具とスタンドを取りに部屋に戻りました。(泣

 整備や修理は嫌いでは無い私ですが、ノーマルのエアクリーナボックス付きのRのキャブを下ろすとなるとそれなりの覚悟が必要ですし、吸気経路へのゴミの混入なども心配ですから、とりあえずセオリーどおり、オーバーフローしているキャブのフロートのガソリンを一旦抜き、次にガソリンが流入する勢いで噛みこんでいる(であろう)ゴミを洗い流す作戦を実行します。

 ペットボトルの蓋に穴を開け、そこに透明耐油チューブを差し込んだだけの、なんてことはない道具です。これはガソリン用で、他にもう一つ、ブレーキフルード用を作っています。ゴミの再利用ですね。(笑)

 短時間であれば、ガソリンへの耐性は十分にあります>ペットボトル

 ちなみに、BSTキャブのドレンには内径3mmのチューブがジャストフィットです。ご参考までに。

 レーシングスタンドで車体を直立させたあと、負圧コックですのでガソリンコックをONの位置に切り替え、4番のドレンにホースを差し込み、六角レンチでドレンプラグを緩め、フロート室内のガソリンをペットボトルで受けます。一旦ドレンを締めてコックをプライマリー(PRI)の位置に切り替え、空になったフロートにガソリンを送り込みます。そのまま様子を見ていると地面にまたもやガソリンの染みが…(泣 慌ててコックをONに切り替え、再度ドレンを緩めてペットボトルにガソリンを受け、祈るような気持ちで工具箱からプラハンを取り出します。

 ドツキ技(わざ)はあまり好きでは無いのですが、これでオーバーフローが止まらなければキャブを下ろすしか無い(4番なのでフロートだけ開けることも可能ですが、車載のままではバルブを目視出来ない)ので、フロート室を横から優しく5回ほど叩きます。頼むよぉ〜

 っと祈りが通じたのか(笑)、どうやらオーバーフローは止まったようで、コックをPRIにしたままドレンを緩め、チューブをキャブレターの上側に持ち上げると丁度合わせ面辺りで油面は安定しました。ほっ。

 オーバーフローの詳しい仕組みはこちらにありますが、Rの場合は重力式のタンクですので、直立状態のオーバーフロー時、キャブより高い位置にあるエアベントチューブ(オーバーフローチューブ)からガソリンが溢れてる→シリンダーやエアクリーナボックスにもガソリンは確実に流入していますので、後処理が結構大変です。(泣 仕方がないのでテールカウルを外し、バッテリーケースを外し、エアクリーナを外し、ついでにタンクも外します。

 交換後1600km程度だとまだまだ綺麗ですね。(笑)幸いガソリンには侵されていませんでした。

 エレメントを外したあと、クリーナボックス内をウェスで清掃し、ボックス内に流入したガソリンを車体右側に出ているドレンホースから抜きます。ホリゾンタルキャブとはいえ、少しはスラントしてますので、それほどガソリンは流れ込んではいなかったようです。(このホースは本来ブローバイガスのオイルや冬場に水蒸気が凝固した水を抜くチューブです。)

 ってことはシリンダヘッド側にダバダバと流れるんでしょうね… オイルのガソリン希釈が心配だ。(泣

 黄色が3/4番、赤が1/2番のエアベントホース。この先はエアクリーナボックスの左側に導かれ、そこで大気解放されています。オーバーフロー時、及び、転倒時に地面に滴るガソリンはこのチューブ経由です。キャブのベンチュリーよりも上に取り回されていますが、ガソリンタンクは更に上にあるので、ニードルバルブが閉まらなければ重力でこのホースから車体外側にガソリンが溢れます。(これがオーバーフロー)

 また、このホースの取り回しが悪くて折れ曲がったりするとガス欠の症状が出ますので、キャブを取り外したりした時は要注意です。

 ついでに、青がタンクの水抜きホース、緑がヘッドから出てるブローバイガスのチューブ、黄土色がガソリンのチューブ、紫がダイアフラム下室のセカンドエアクリーナに繋がっているチューブです。かなり狭い場所に入り乱れてますね。

 タンクを外したので1〜4まで全てのプラグをチェック。4番だけがベトベトでしたので、パーツクリーナを吹いて真鍮ブラシで軽く磨きます。1〜3番のキャブはノーチェックですが、プラグを見る限り問題を起こしていたのは4番キャブと断定しても良さそうです。…ここまで外装を外すならキャブを下ろしても手間はそれほど変わらない気もしますが(笑)、やっぱキャブのような繊細な部品は出来るだけ外したく無いので、逆手順で外装を組み立てます。

 とっても疲れたので、とりあえず確認の試走のみでこの日の走行は終了。(笑) ペットボトルに排出したガソリンを透かして見てもこれといって大きなゴミは見当たらないのが腑に落ちませんが、とりあえずオーバーフローは止まったようで一安心です。

 プラハンは便利だ。←結局ドツキ技に頼る奴(笑)


【04.07.03】追記

 おまけ

 1〜4番のフロートから全てのガソリンを排出すると500ccのペットボトルにこれぐらいの量が落ちてきます。

 ゴミはボトルの底に沈殿しますので、静かにタンクに戻しましょう。








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