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●エアベントホース

【03.07.06】

 エアベントホース

 今年に入ってCB400SFを売り払い、TZR50Rを購入した某氏。小柄な体格故か、乗っている姿がやたらと似合っているので何やら微笑ましいのだが、どこまで本気なのかは判らないが、購入動機は「レースをしたい!」って事だったようです。サービス業を生業としている氏なので、参戦可能なレースもないだろうとタカを括っていたのですが、長年の激務による体調悪化が激しく、一旦退職し、しばらく静養期間に入ったらしい。となると必然的に関心はバイクに向くようで、訪ねるとパーツリストやらスペアホイールやらが部屋を占拠している。(笑) 昔懐かしいモトチャンプなんて雑誌がまだ発行されているようだったので紹介したのも災いしてか、すっかりハマっているご様子です。

 まぁそれはそれでイイんですが、いざ実際にライセンスを取ってサーキットを走るとなると街乗り仕様のままでは色々と不都合というか、保安部品はテーピングで済ますにしても、オイル関係はしっかりと対策しておかないと…ってことで、実は最近色々とお手伝いさせて頂いてます。まぁ、当面はノーマルクラス(そのクラスのレースが成立するかどうかは不明だが)を視野に入れているようなので混合への変更等が無く、それほど大変な作業ではないので助かっているのですけれど…。

 で、実は先日、無い頭を二人で絞りながら、ガソリンのキャッチタンクを設置したのですが、昨夜ぼ〜〜〜〜っと思い返して、致命的なミスを私が侵している事に気がついたのでした。(すまん>某氏)

 レースに興味が無い人にはガソリンのキャッチタンクなんて何の事やら判らないかもしれませんが、もうしばらくお付き合いを。オートバイで立ち転けをした事がある人ならご理解頂けると思いますが、オートバイが転倒すると、殆どの場合、路面にガソリンが漏れます。で、ガソリンキャッチタンクとはそのガソリンを路面にぶちまけない為(ガソリンだって油なので、混合で無くとも滑るので、コースにまくと危険)に容器で受ける必要があるのですが、どこからガソリンが漏れるのか、あなたはご存じですか?

 キャブレターを気化器として採用しているオートバイは、構造的に、例外なく転倒するとガソリンが漏れる構造になっています。

 左図はいつもの「とてもMacを使って描いたとは思えない」キャブレターの基本動作図。(泣

 フロートチャンバーに溜まったガソリンがエンジン負圧で吸い出され、減るとフロートが下がり、タンクからガソリンが供給される。規定量になると栓をしてガソリンの供給が止まります。

 一般には上図のように理解されていると思いますし、実際間違いでも無いのですが、この図の通りだと実はガソリンを吸い出す事が出来ないのです。

 なんかいかにもやっつけな図ですが、イメージはカップに蓋がされたマックシェイクとかコーラです。

 空気抜きの穴が蓋に開いていなければ無ければ飲むのが大変ですし、無理矢理ストローを吸うとカップが凹みます。(笑)

 先のキャブの動作図はまさにこの状態で、キャブのフロートチャンバーはアルミの鋳物ですので、マクドのカップのように凹む事は出来ませんので、いくらエンジンが負圧を発生させてもガソリンは全く吸い出されません。

 ちなみに、青い矢印はいわゆる「大気圧」です。

 こっちは蓋がしてない普通のカップです。

 吸えば普通にストローを昇って来ます。これは普段意識していない大気圧が押し上げてくれているからとも言えます。まぁ、マックシェイクはそれでも飲むのが大変ですが。(笑)

 口で吸う事によって発生した負圧と大気圧との圧力差でストローの中を飲み物が上がってくるんですね。

 つまり、キャブレターのフロートチャンバー上部も、大気圧をかけるために何らかの形で空気穴を開け、大気に解放しないとだめなんですね。物がガソリンですので、転んだ時に熱いエンジンにダバダバと掛かると不味そうですし、走行時の転倒だと路面と擦れた車体から火花が出ちゃいますので、そういった箇所からなるべく離れたところまでホース(エアベントホースとか、オーバーフローホースと呼ばれています)で引っ張って大気に解放しているのが一般的だと思います。(油冷後期GSX-Rの場合はエアクリーナボックスの空気取り入れ口の左側辺りに2本引き込まれています)

 長い前ふりですが、このホースの先に容器を設け、転んでもガソリンを路面に撒かないようにするのがガソリンキャッチタンクなのですが、わずか200ccのボトル(50ccレースのレギュレーション上は100ccでもOKなのですが、適当な容器が見つからなかった)とはいえ、転倒時のダメージを避けつつライディングの邪魔にならない場所となるとなかなか見つかりません。最終的にエンジン前方によさげな場所を見つけ、そこに設置したのですが…


おおまかな取り回し図。
容器上部には空気穴が開いていますので、フロート室にはきちんと大気圧がかかります。

 キャッチタンクですので、キャブより上に設置しては意味が無い事は分かっていたんですが…

 設置場所などの事情により、最終的にホースが一旦上に持ち上がってから容器に入るように取り回さざるを得なかったんですな。

 けど、この取り回しだと、転倒時に容器にガソリンはきちんと入りますが、車体を立て、再始動した後に丸で囲った部分にガソリンが溜まってしまいます。となると…

 エアベントを塞いでいるのと全く同じですので、ガソリンがガソリンタンクから落ちてこなくなり、ガス欠と同じ症状が出てしまいますな。(汗)

 ちなみに、容器に入れるホースを底まで伸ばし、ガソリンに浸かった状態になっちゃうとどう取り回しても同じ症状が出ます。

 結論:

 レーサー作りは難しい… すまん>某氏 また一から設置場所探しだ!(笑) こんなミスが原因でリタイヤなんてつまらないもんね。←転倒しなけりゃ関係無いんだけどさ。(笑)

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