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●バンジョーボルトの構造とエア抜きのポイント

【05.11.04】 


いつの間にか溜まるんだよなぁ…

 DIYにおけるブレーキ整備に対するスタンスは、
の2つに大きく別れるような気がします。どちらのスタンスが正解なのかはその人が持っているスキルに大きく左右されると思いますが、ブレーキパッドの交換とマスターやブレーキホースの交換の間には確かに大きな壁があるような気もしますね。

 自己責任の名の下、自分で整備する人を私は応援したいと思いますが、物がブレーキであるだけに、整備後の再確認だけはしっかりとお願いします。(汗)←人の事は言えないのですが… あん時はすまんかった(謝 >某氏

 さて、ブレーキホースを交換時や、キャリパを割ってのOH後には必ずエア抜きという作業が待っています。ワンマンブリーダを使ったり、注射器を使ったり、口で吸ったり(笑)と、方法は様々なのですが、最終的にエアさえ抜ければOKなので、具体的なノウハウはここでは割愛。が、それなりに経験を積んでも、マスターやホースを交換した時などのタッチの変化が、部品交換による物なのか、それともエアが噛んでいるのかは結構判断が難しかったりします。で、「ひょっとしたらまだエアが…」なんて疑念を払拭出来ずに延々とリザーバにブレーキオイルを注ぎ、レバー握ってブリーダを緩め…なんて作業を繰り返す人もいるようなのですが、ある程度エアが抜けたあとにその作業を一日繰り返しても抜けないエアは抜けません(汗)

 キャリパーについてはその理屈をこちらに書いてますので、今回はブリーダボルトの構造と、どこにエアが溜まる可能性があるのかを考えてみたいと思います。エア抜きの基本は「空気は高いところに溜まる」に尽きます。


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 いつの間にかストックされたバンジョー群。長い事バイクに乗ってるとノーマル部品やらがやたらと溜まってきます(笑)


 上段左がZXR400のノーマルバンジョーボルト、右がGSX-Rにはピッチ違いで使えなかったEarl'sさんのアルミバンジョーボルト、下が先日お蔵入りしたEarl'sさんの20°ステンバンジョーです。


 小さな写真じゃ分かり辛いんですが、ZXR400のノーマルバンジョーボルトにはフルードが通過する為の穴が1箇所にか開いていない事に注目してください。また、バンジョーボルトとバンジョーの間にはフルードが通る溝が彫られている事、バンジョーの溝は円形であり、穴は1箇所にしか開いていない事もポイントです。

 通常の組み合わせだとこんな感じですね。

 フラッシュが反射している辺りにエアが噛んでると…


 車体に組み付けると、フルード通路の穴位置の関係は固定されてしまうのですが、その際、不幸にして上記写真のような位置に固定されてしまうと、バンジョーの溝部分に溜まったエアはどれだけブレーキレバーを握っても抜けません。(泣 (キャリパーのブリーダ側には空気が送り込まれない)

 ZXRのバンジョーのような、穴が1箇所にしかない場合にそういった事が発生する確率は高いのですが、Earl'sバンジョーのように2箇所開いていたとしても事情はあんまり変わりませんので、車体に借り組みしてある程度タッチが出るまでエア抜きしたあとは、キャリパー側から色々角度を変えてフルード穴経由でエアを確実に上へ上へと送り、最終的にマスター側のバンジョー(横置きマスターだとここが一番高い位置になる筈)を緩めて抜けばかなりしっかりとしたタッチが出ると思います。

 まぁ、風呂桶一杯のフルードの中にブレーキシステム一式を沈めて組めばこんな手間をかけなくてもイイんですが、ちと現実的ではないですしね。(笑)

 あ、余談ですが、レバーをニギニギする時にはレバーの位置を一番遠くして、圧送出来るフルードの量を出来るだけ多くするのもちょっとしたコツかもしれません。ご参考までに。








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