【03.06.03】
目から鱗
いやぁ…(汗) 最近本編は結構マメに更新していたつもりなのですが、気がつけばこのスペースは一月以上放置したまま… っつか、存在を忘れていました。(笑)で、せっかくなので何かを書こうと思ったんですが、相変わらずこれと言ってネタがない。(困) そんな折り、メンテナンス系のサイトをウロウロしていてある事実に気がつき、今更ながらにちょっと目が落ちたことがありますのでご報告。
自分のGSX-Rでも何度か作業したことがあるタペットのクリアランス調整。油冷エンジンは冷却水を抜く必要もありませんし、前期型はアジャストナット方式なのでそれなりの知識と工具、作業場所さえ確保出来ればそれほど難しい調整作業ではないので、いろんな方がチャレンジなさっているようです。(そういや先日、SBSに遊びに行ったら店先でグッチの左バンクのバルブクリアランスをしていて、ロッカーアームを押すプッシュロッドの動きを間近で観察することが出来ました。あれも結構インパクトがありました。)
ここで皆さんに質問です。一般的に、バルブクリアランスは経年変化に伴って
のどちらが正解だと思います? 先の記述でもお分かりの通り、私はつい先日まで1.の「広がる」が正解だと思ってたんですね。ですが…
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左図は大幅に省略されたバルブ周りの動作図です。 経年変化でクリアランスが大きくなると思いこんでいたのは、バルブステムとの摩擦で、図で赤く着色された部分が減ると思っていたのですね。 まぁ、長い目で見ればそれもあながち間違いではないような気が今もしているのですが、それよりも何よりも、図で黄色く着色されている部分、いわゆるバルブシートについて全く考えが及んでいなかった事実に気がついたのです。(恥) |
自分のバイクの走行距離が距離なだけに、O/H系のサイトを中心に最近は徘徊しているのですが、腰上のO/Hで必ずと言っていい程行われているバルブシートのシートカットと、それに付随するバルブ摺り合わせの意味をすっかり忘れていたのです。
つまり、バルブとシートの当たり幅は、経年変化で広がる→すなわち、バルブは年々カム側に落ちて(上がって)きているのです。
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新車の状態を仮にこのような状態だとします。
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かなり大げさな図ですが、経年変化に伴い、バルブはカム側に落ちてきます。すると、赤色の部分に変化がなくても、結果的にバルブクリアランスは… 狭くなりますね。 まだ自分でヘッドをはぐった事がないので何とも言えませんが、バルブフェイスにカーボンが溜まると、これとは逆にバルブが燃焼室側に出てきますので、バルブクリアランスは大きくなるのでしょうね。けど、そんなところにカーボンが溜まるとちゃんと閉じられなくなって圧縮が抜けそうですけど… |
エンジンを毎日触っておられる方ならどうって事ない話なのでしょうが、これは結構新鮮な感動でした。ということは、バルブシートは打ち換えない限りO/H時のカット作業によってどんどんカム側に追い込まれますので、厳密に言えば燃焼室容積もカット作業の度に少しづづ大きくなる(圧縮比が下がる)んでしょうね。実リフトもバルブによってバラバラになるだろうし…
結論:
エンジンは難しい… ←そんだけかい!
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