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●-R750Mの倒立フォーク

【04.12.31】


いつもよりちょっとだけ大きなサイズの写真でお届けしております(笑)

 2004年最後の更新がこういった地味系(笑)な記述ってのもこのサイトらしい気もしますが、まぁ、気にせずに。

 以前こちらで考察した事があるGSX-R750Lのショーワ製倒立フォーク。750ccクラスで国内初の装備であることが強調されたフォークでしたが、最新技術登場時には良くあるように、1年後にはあっさりと改良された新型フォークに変更になりました。外観の違いはさておき、内部構造に着目すると比較的大きな変更が3箇所に実施されています。(インナーチューブ径は90L/91Mどちらもφ41mmで変更無しです)

 カートリッジの内部構造が変更された

 マニュアルでは「内部構造を変更して作動性向上を図りました」なんてじつにあっさりとした記述で済まされていますが、一番の大きな違いはインナーロッドへの通路に圧縮工程時にオイルの流入を防ぐチェックバルブが設けられた事です。以下はチェックバルブの有無によるカートリッジフォークの動きの模式図。

 最下部のシリンダはオイルで満たされ、シリンダの底に圧側の減衰バルブが、インナーロッド下端に伸び側の減衰バルブがそれぞれ配置されている、極めてオーソドックスな造りです。が、インナーロッド下端の通路にチェックバルブが無い為、伸圧どちらの工程でもシリンダ内部の油圧が上がる→インナーロッド内部をオイルが登ってくる事になり、結果的にロッド上端の(伸び側と称される)アジャスタはどちらの工程でも効いてしまいます。

 

 ちなみに圧側の減衰調整は全年式で伸/圧両方に効く構造になってます。(チェックバルブは無い)

 こちらがチェックバルブを装着したカートリッジフォーク。圧縮工程ではチェックバルブがインナーロッドの通路を塞ぐのでオイルが登ってくる事は無く、伸び工程ではバルブがキャンセルされ、ロッド上端のニードルで伸び側減衰力のみを微調整する事が可能です。

 88年以降のGSX-R750は正立/倒立をとわずインナーロッドカートリッジフォークを採用していますが、ここにチェックバルブが無いのは90R750Lのフォークのみです。(R1100のカヤバ製フォークについては不明です)

 スプリングのセット位置が変わった

 こちらは88-90までのカートリッジとスプリングの位置関係。

 フリーバルブ時代からの極めてオーソドックスなものです。

 91R750Mではユニット最下部でカートリッジを包むようにスプリングが配され、比較的長いカラーで初期荷重を与えるように変更になりました。

 単純に考えれば、ヘッドパイプを起点とすると上下動する側にスプリングがあるのはバネ下重量増になるような気がしますが、どんな意味があるのかは私には不明です。(汗)

 ちなみに、90Lではシングルレートだったスプリングが、1巻き半ほどピッチが密になった2段レートのスプリングに変更されています。(密な側を下に組む)

 伸び側アジャスタの実効調整位置が変更になった

 このフォークの最も特徴的な部分がここです。この件、マニュアルやパーツリストの図にも全く反映されておらず、開けて吃驚!ってな感じだったのですが、伸び側減衰アジャスタのニードルがそれまでの物とは違って非常に長くなっています。動作原理を考えればそのメリットも見いだし易いです。

 それまでのフォークトップ側でアジャストする構造だと、ロッド内部をオイルが上がって来て減衰力が発生するまでにはそれなりのタイムラグがある事が容易に想像出来ますが、ニードルを長く伸ばし、油面より下側でアジャストする事により、タイムラグの発生をゼロにする事が出来ます。もっとも、これだけ長いロッドの精度を管理するのはそれなりに難しいのか、はたまた、(表面張力の差などの関係で)実はそれほどタイムラグは問題とならなかったのか、最新モデルでこのニードル構造が採用される事は希のようです。(一時期発売されていたアドバンテージさんのショーワ倒立フォークやDucati Monsterに採用されたショーワ倒立などがこのタイプ)

 っとまぁ、ざっと違いを列挙してきましたが、R750Mのフォークなんてそうそう手に入れる事が出来るとは思えませんので、あまり参考にはならないレポだったかも知れません。(汗)ただ、全長が同じで、インナーチューブ径も同じですので、R750LのフォークにR750Mの内部パーツを組み込む事は(恐らく)可能だと思われます。圧側の減衰アジャスタやフォークトップキャップ、スプリングイニシャルアジャスタなどはそのまま使い続ける事が出来ると思われますので、スプリング+カートリッジ+各種カラー辺りの内部パーツの単価次第ではかなり効果的な純正流用改造になる予感がします。(スプリングは@4000円程度でした。)

 それほどR750LとR750Mのフォークの動きは違うというのが私の正直な感想です。技術ってのは短い時間で進歩するものですねぇ…(泣

【05.06.18】追記

>> 最新モデルでこのニードル構造が採用される事は希のようです。

 最新…とは言えませんが(汗)、96のVγ(VJ23A)もこのタイプの減衰ニードルを採用しているようです。(但し、スプリングは一般的なカートリッジ上部にセットするタイプだと思います)

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