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●ガソリンタンクのブリーザバルブの点検


油冷GSX-Rではおなじみ、ガソリンタンクのブリーザバルブ

 最近のバイクではすっかり影をひそめてしまった感がありますが、油冷GSX-RやRG400/500γなどのガソリンタンクからは、なにやら意味ありげにホースが生えています。見た目からして結構レーシーだからなのか、昔どこかのパーツ屋さんから、両面テープで張り付ける「なんちゃってブリーザー(笑)」なんてパーツが発売されているのを見たことがありますが、この純正ブリーザバルブ、実はけっこう丁寧な作りで、素材はアルミにアルマイト、そして、単なるホース取り出し口ではなく、中にちゃんとスチールボールが入ったワンウェイバルブ構造になってます。(取り外して振ると、カタカタとボールが揺れる音がします)

 通常、ガソリンの給油キャップにはタンク内を大気圧に保つために小さな穴があいていますが、穴が塞がってしまうと、ガソリンが減るに従ってタンク内が負圧になってしまい、ガソリンが入っているにも関わらずキャブにガソリンを送ることが出来なくなってしまいます。そこで、このブリーザーをタンクキャップとは別に付けることで、タンク内を確実に大気圧に保つ役割があります。言い換えれば、このブリーザーバルブが機能していないと、高回転時にガソリンの供給が追いつかず、ガス欠に似た症状が起こる可能性があります。今のところこれといって不具合を感じることはなかったのですが、洗車のついでに(笑)、久々に取り外し、内部をパーツクリーナで洗浄してみました。

 ちょっと見づらいですが、矢印の部分に2箇所、小さな穴が開いています。

 ホース側から息を吹き込むと抵抗なく空気が流れ、反対に、ホースを吸うと空気が流れない…のがワンウェイバルブの働きなのですが、スチールボールの動きが悪いのか、テストをすると抵抗なく吸い込める時があったりします。(笑)

 まぁ、本来このバルブは「空気は入るけど転倒時にガソリンは外に溢れない」事を目的としたものですので、吸い込み側のテストは液体で行うのが筋なのかもしれませんね。

 チェックの結果、目詰まりなどは確認できませんでしたが、せっかくですので、穴の口径を小さなキリで若干広げました。

 一応ワンウェイバルブ構造になってますので、レース参加の場合はこのホースの先にガソリンのキャッチタンクを付ければ車検はクリア出来るはずですが、経年変化からなのか、タンクを逆さまにするとバルブから結構な量のガソリンが漏れるってな噂も耳にしますので、ホースとキャッチタンクの間にもう一つバルブを割り込ませた方が確実かもしれません。(っつか、そもそもキャッチタンクの設置場所に困りそうですけど…)

 そうそう、安売り工具のストレートさんから良さげなバルブが安価にて発売されています


 おまけ:

 極々単純なワンウェイバルブの動作原理です。

 ガソリンタンクのブリーザバルブの場合、通常時、チェックバルブ(緑色のスチールボール)は自重で下がっており、外気は矢印のように吸気口から自由に出入り出来ます。

 結果、タンク内は常に大気圧に保たれます。ホースをつなぐ意味は、万が一のガソリン逆流時に車体から遠いところに排出することと、構造上、雨(水)が進入する可能性があるので、それを防ぐことだと思います。

 転倒などでバルブ部分にガソリンが流入すると、チェックバルブが押し上げられ、ホースの繋がる吸気口を塞ぎます。これにより、外部へのガソリンの流出を防ぐことが出来ます。








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