【05.01.03】
今年最初の更新ネタがこんなので申し訳ない。(汗)
私の手元にRが来てからかなりの年月が経ちましたが、その間、タンクの取り外し回数は両手両足の指では足りないかもしれません。ガソリンコックへのホースの取り回しがかなりキツイ感じがしますが、慣れれば3分ぐらいで取り外せる構造は、スズキのバイクにしてはそれなりに整備性がイイ方なのかも知れませんね。(笑)
で、購入当初からこのタンク固定ナットが微妙に傾いている(固定ネジが斜めに入る)事が気になっていたので、雌ネジをナメてしまった訳でも無いのですが、思い切ってリフレッシュする事にしました。この手の比較的薄いアルミ板に雌ネジを切るのは物理的に不可能なので、この部分にはブラインドナット(ナットリベット)が使われています。リベットをカシメるリベッターはホームセンターで1000円なんて値段で売られていますが、ブラインドナットをカシメるナッターは、リベッターと構造が殆ど同じにも関わらず5000円ぐらいします。ナッターでカシメてハイお終い!じゃこのサイトらしくありませんので(笑)、高いナッターを買わずになんとかカシメる事が出来ないものか…ってのがこのコンテンツの趣旨です。…貧乏はイヤだ(泣
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M6サイズのブラインドナット。1個30円ぐらいですかね。材質には鉄やアルミがありますが、今回はアルミ製をチョイス。(理由は後述) 尚、鍔の部分の広さにもサイズがあるので、比較的鍔が広いタイプを選びました。 |
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こちらがノーマルのブラインドナット。なんだか良く分かりませんが、随分と変形している感じがします。(汗)まぁ、雌ネジ部分はもっと奥なので、この状態で特に支障がある訳ではありません。 ナットを打ち直すにはこのツバの部分をφ8mmのドリル(下穴のサイズは9.2mmぐらい)で揉んで取り外します。 |
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ガガガっとドリルで揉むと本体が下側にポロッと落ちますので、ウェスなどで受けて下さい。バッテリーケースの奥に落ちると探すのにとても苦労します。←経験した模様…(汗) ちなみに磁石に付くので材質は鉄系みたいですね。 カシメ部分を見ると斜めに噛んでますので、ライン作業のおばちゃんがナッターで適当にガチャンっとカシメてるんでしょう。 |
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ナットが外れたあとを綺麗に掃除するとこんな感じ。時計の8時の方向が一部削れているのは△ヤスリによる私の追加工で、この溝にカシメ部分が食い込む事でナットが回ってしまう事を防止します。 |
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下穴にブラインドナットを置いて、自家製特種工具でカシメるとこんな感じです。結構綺麗ですね←自画自賛(笑) |
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自家製特種工具…なんて書けば聞こえはイイですが、φ6mmの穴が開いたステンの汎用ステー+同じくステン製の6角穴付きボルト/ナットを組み合わせただけ…(汗) 下穴にセットしたブラインドナットにボルトを締め込み、工具でボルトを押さえながらナットを回す→ボルトが上に上がろうとする→ブラインドナットのカシメ部分が潰れて下穴を挟む→ナットを緩め、ボルト/ナットを取り外す→カシメ完成 って流れです。 |
ある程度手を汚してバイクを整備する人ならお分かりかと思いますが、この組み合わせはいわゆる「ロックナット」と同じです。ロックしたナットを更に無理矢理回してブラインドナットをカシメようって魂胆ですので、ボルトやナットには相当無理な力が掛かります(本来の使い方では無い為)から、出来ればステンでは無く高張力材などをチョイスしたい所ですが、今回選んだブラインドナットの素材はアルミですので、ステンでも大丈夫でした。(但し、2個カシメればボルト/ナットは廃棄です)尚、ステンの穴あきステーはブラインドナットの頭を保護するのが主目的なので、ツバの広いM6ワッシャでもいけるかも。ナット座面やボルトのネジ部にモリブデングリスを薄く塗れば比較的簡単にカシメられますが、ナットを締めるにはそれなりにトルクが要りますので、無用な怪我を防ぐ意味でも、しっかりした工具&出来れば二人で作業して、上からボルトを押さえるのにはTレンチ、ナットを回すのには長めのオフセットメガネがイイかも。
まぁ、ナッターを買えば一発なんですが、数個しかカシメる予定が無いならこういった代用工具で十分な気がします。(笑)
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